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全仏オープン1日目◇シャラポワ初戦辛勝

(パリ、フランス)

今年はグランドスラム史上初めて日曜日からの開催となった全仏オープンの初日は、男子・女子シングルスそれぞれ6試合が行われた。
第4シードのM・シャラポワ(ロシア)は、M・ワシントン(アメリカ)と対戦し、3度相手にマッチポイントを握られる崖っぷちまで追いやられながらもそれをしのぎ、6-2, 5-7, 7-5で初戦突破した。今年初のクレーでの試合で、まだフィジカル面で100%の調子からはほど遠いが、メンタル面でその意志力の強さを見せ付けた。

2004年のウィンブルドン覇者シャラポワは、約2ヶ月前の練習中に痛めた右足首の骨挫傷が原因で、今季クレーコートでは全くプレーしていなかった。第1セットは6-2で難なく先取したものの、第2セットは5-7の僅差で落とすと、トレーナーを呼び、右足首にテーピングを施した。

過去ウィンブルドンの男子決勝に進んだマリベイ・ワシントンの妹であるマショナ・ワシントンは第2セットの勢いを持続、第3セットも5-2とリードし、シャラポワのサービスゲームで40-30としマッチポイントを握った。しかしシャラポワは次の3ポイントを連取、3-5とした。

第8ゲームのワシントンのサービスゲームでもワシントンが2度のマッチポイントを握るが、シャラポワがフォアハンドのエースを交えて跳ね返し、サービスブレーク。第10ゲームを難なく奪うと、5-5に持ち返した。第11ゲームではワシントンのダブルフォルトに助けられシャラポワがブレーク、また第12ゲームはシャラポワがサーブをきっちりキープし、激戦に終止符を打った。最後はワシントンのバックハンドがラインを割った。
試合が終わった瞬間、シャラポワは拳を握り締め、胸を軽く叩く仕種を見せた。

試合後の記者会見でシャラポワは、「ファイナルセットではもうブリティッシュ・エアウェイズに電話して帰りのチケットを買おうかと思ってたくらい。あそこから勝てたのは自分でも本当にびっくりしているの。まず試合をファイナルセットに持ち込んでしまったこと、そしてさらには試合に勝てたことにね。」と、激闘を振り返った。
続けて、「100%のプレーはできないと分かっていたけど、戦い抜こうと思っていたわ。」と語った。「私はファイターだし、この数週間練習もトレーニングも積んできた。これから2日間休養して、元気を取り戻せればいいわ。」

この日登場したトップシードのA・モレスモ(フランス)M・ショーネシー(アメリカ)と対戦、6-4, 6-4のスコアで下し2回戦へ駒を進めた。今年の全豪オープン覇者であるモレスモは、母国開催の今大会でこれまでベスト8以上に進んだことがない。
モレスモは2回戦でV・ドゥシェヴィナ(ロシア)A・ロディオノワ(ロシア)の勝者と対戦する。

モレスモは、「主催者側から連絡があって、日曜日に試合開始となる可能性が高いと言われたので、先週から準備はしていたわ。でも少し変な感じね。一番変な感じなのは、1回戦の後に2日間の空きがあること。次にプレーするのが水曜日だなんてね。それが他の大会と少し違うところかしら。」と、気持ちを語った。

その他、第14シードのD・サフィーナ(ロシア)、第22シードの杉山 愛、第25シードのM・バルトリ(フランス)らも1回戦を突破している。

(2006年5月29日8時40分)
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