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ナダルが順当にベスト4入り クレー連勝記録を58に 

(フランス、パリ)

全仏オープン大会11日目、ティーンエージャーどおしの戦いということで注目を集めた男子シングルス準々決勝のR・ナダル(スペイン)N・ジョコビッチ(セルビア)の一戦は、6-4, 6-4とナダルが2セット連取したところでジョコビッチが途中棄権を申し入れたため、ナダルがラッキーな形でベスト4入りを決めた。

19歳のジョコビッチは、現在世界63位とランキング的にはナダルより格下だが、今大会に入り、第9シードのF・ゴンサレス(チリ)、第23シードのT・ハース(ドイツ)、第25シードのG・モンフィス(フランス)を相次いで破ってきており、この日もナダルと白熱した戦いが繰り広げられると期待された。試合序盤、軽快な攻めで格上ナダルを相手に接戦を演じたジョコビッチだったが、第2セット途中で背中を痛めるというアクシデントに見舞われてしまう。トレーナーを呼び必死の治療を試みるも、怪我の影響からか、その後ジョコビッチのパフォーマンスは目に見えて落ち、それまでの豪快なプレーは影を潜めナダルの攻めの前に防戦一方となる。結局、第3セットの第1ゲームに入ったところで試合続行は不可能と判断したジョコビッチは、無念の途中棄権を審判に申し入れた。

予想外の形で準決勝進出を決めたナダルは、「試合がこのような形になったことについてはとても残念だ。ただ、彼(ジョコビッチ)には申し訳ないけれど、準決勝に向けて僕にとってはとても幸運な勝利だといえるね。」と話していた。ナダルはこの試合の前の2試合で8時間10分もプレーしており、身体的負担を考えれば、まさにこの日の勝利はラッキーなものといえるかも知れない。

ナダルはこの勝利で自身の持つクレー連勝記録を58に伸ばすとともに、ローランギャロスでの勝敗記録を12勝0敗とした。準決勝ではI・リュビチッチ(クロアチア)J・ベネトー(フランス)戦の勝者と戦う。

(2006年6月7日22時46分)
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