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バイディソバの快進撃止まる クズネツォワに敗れ決勝進出ならず

全仏オープン大会12日目の木曜日、注目の女子準決勝第1試合、S・クズネツォワ(ロシア)N・バイディソバ(チェコ共和国)の一戦は、クズネツォワが5-7, 7-6 (7-5), 6-2の逆転でバイディソバを下し、見事決勝進出を決めた。

試合は、ここまでA・モレスモ(フランス)V・ウィリアムズ(アメリカ)を撃破してきた勢いそのままに、序盤バイディソバが持ち前のハードヒットでペースを握り優勢に試合を進めていく。必死に食い下がるクズネツォワはなんとかゲームを離されないよう食らいついていくが、バイディソバの勢いを止めることは出来ず、そのまま5-7で第1セットを落としてしまう。

第2セットに入っても、バイディソバの勢いは一向に衰えず、出だしの2ゲームを連取し完全に試合を決めたかに見えた。しかしバイディソバが5-4リードで迎えたサービスゲームを簡単に落としてしまうと、一気にゲームの流れがクズネツォワに移動する。結局、タイブレークの末、第2セットはクズネツォワが奪い返し試合を振り出しに戻す。

勝負のかかった最終セットは一方的な展開となった。チャンスを逃し意気消沈するバイディソバを、クズネツォワが一気に攻め立て、最後はサービスエースで試合を決めた。惜しい勝利を逃したバイディソバだったが、「試合の中盤くらいから彼女(クズネツォワ)がリズムを取り戻してきたの。とくに第3セットでは彼女のほうがずっと良いプレーをしたわ。彼女がすごいファイターだということは分かっていたけれど、今日の彼女は1ポイントたりともあきらめず戦っていた。第3セットでは私に殆どチャンスはなかった。」と語り、勝者を称えていた。

一方、逆転で決勝進出を決めたクズネツォワは、「彼女(バイディソバ)は少しナーバスになっていたようね。私も経験があるから彼女の気持ちは良く分かるわ。私のほうが少しだけ彼女よりも経験で上回っていたのが勝因かも知れない。去年は苦しい一年だったけれど、決して諦めず一生懸命練習してきた甲斐があったわ。」と、笑顔で話していた。

(2006年6月9日2時59分)
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