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クレイステルスまさかの完敗 エナンが圧勝で決勝へ

全仏オープン大会12日目の木曜日、女子準決勝の第2試合で、ベルギーが誇るスター2人、J・エナン(ベルギー)=アルデンヌとK・クレイステルス(ベルギー)が激突した。事実上の決勝戦といわれ、激戦が予想されたゲームだったが、大方の予想に反しエナン=アルデンヌが完璧なプレーを展開し、6-3 6-2のストレートでクレイステルスを下し決勝進出を決めた。

この日のエナン=アルデンヌはまさに完璧だった。大会連覇に向け最大の難敵と思われたクレイステルスを相手に、序盤から集中力を高めクレイステルスのハードヒットを凌ぐと、要所要所をきっちり押さえ、いとも簡単に勝利をものにしてみせた。終わってみればわずか36分の完勝だった。試合前、「クレー最強のプレーヤー」とエナン=アルデンヌを称し、警戒していたクレイステルスだったが、この日ばかりはさすがに相手が悪かったようだ。

完敗を喫したクレイステルスは、「今日は、自分の持つ力のすべてをだしたが及ばなかった。勝てるだけの力が私にはなかった。今日は彼女(エナン=アルデンヌ)のプレーが良すぎた。彼女は本当にすごいプレーをしていたと思うし、間違いなくクレー最強だと思う。」と、淡々と話していた。

一方、大会連覇まであと一勝と迫ったエナン=アルデンヌは、「今日は最初の1ポイント目から私の持つ力の全てを出して向かって行ったの。試合を通してサーブがとても良かったけれど、これはものすごく大事なことね。あと、出来るだけ長いラリーに持ち込むよう心がけたわ。彼女(クレイステルス)はそれを嫌うと分かっていたから。とにかく、こうしてキムに勝てたことはとても大きな意味を持っているわ。」と、試合を振りかえるとともに、「この勝利で集中を切らすことなく決勝に向かっていくわ。」と、話していた。

エナン=アルデンヌの決勝の相手は、新鋭N・バイディソバ(チェコ共和国)を逆転で下したS・クズネツォワ(ロシア)

(2006年6月9日3時41分)
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