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ナダルが全仏2連覇達成 フェデラー年間グランドスラムならず

(フランス、パリ)

全仏オープン大会15日目、男子シングルス決勝が行われ、昨年の覇者で第2シードのR・ナダル(スペイン)が、世界ランキング1位で第1シードのR・フェデラー(スイス)を、1-6, 6-1, 6-4, 7-6(7-4)の逆転で退け、大会二連覇を達成した。ナダルはこの勝利でクレー連勝記録を前人未到の60に伸ばした。

第1セットは、フェデラーが序盤から猛攻をしかけ、いきなり5ゲーム連取しあっさりセットを先取する。しかし第2セットに入ると、フェデラーが凡ミスを連発し自ら良い流れを断ち切ってしまうと、それまで守勢を強いられていたナダルが一気に息を吹き返し、続く3セットを連取し試合を決めた。

フェデラーは、第4セット5−4(ナダルの1ブレイクアップ)という絶体絶命の場面を、コードボールやナダルのミスにも助けられ九死に一生を得たものの、結局その後のチャンスポイントで攻めきれず、ナダルの追撃を許してしまった。優勝の瞬間、ナダルはコートに大の字に寝転がり、身体全体で喜びを表現していた。

勝利後ナダルは、「優勝できて最高の気分です。僕のテニス人生において間違いなくベストの試合でした。シーズン序盤に怪我をしたときは、テニスを続けていけるのかどうかすら分かりませんでした。だからこそ今日の勝利は僕にとってとても意味のあるものなのです。」と語り、涙を浮かべていた。また「彼(フェデラー)は、歴史上最高の選手で間違いなくナンバーワンのチャンピオンで、僕は自分が彼(フェデラー)より上だなんて思ったことは一度もありません。むしろ僕は彼のことをもっとも完成されたプレーヤーだと思っています。」と、話していた。

一方、年間グランドスラムの偉業を逃したフェデラーは、「出来る限りのことはやりました。結果はとても残念ですが、はじめてローランギャロスの決勝まで勝ち残れて満足しています。来年また優勝を目指すつもりです。彼(ナダル)はとてつもないファイターで、そのプレーは研ぎ澄まされていました。今日の彼は、勝利に値するプレーをしたと思います。」と、勝者を称えていた。また試合内容については、「第2セットが試合の大きな転換点でした。あのとき僕がもっと彼にプレッシャーをかけることが出来ていれば結果は変わっていたかもしれません。」と語り、悔しさも覗かせていた。

ナダルの優勝で幕を閉じた今年の全仏オープンだが、2週間後に行われるウィンブルドンで、今度は王者フェデラーが雪辱を果たすことが出来るのか注目が集まるところだ。

(2006年6月12日2時07分)
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