（イギリス、バーミンガム）
ＤＦＳクラシック（賞金総額２０万ドル、ティア３）は木曜日にシングルス３回戦が行われ、ベスト８が出揃った。
昨年のウィンブルドン準決勝以来の芝の大会となったトップシードのＭ・シャラポワ（ロシア）は、第１３シードのＮ・リー（中国）を6-2, 6-4で下し、準々決勝へ駒を進めた。今大会２連覇中の彼女はシード選手と言うことで１回戦が免除されていた。初戦となった昨日の２回戦では予選勝者のＡ・ローレ（アメリカ）を破っており、この日もリーを寄せ付けずウィンブルドンへ向けて順調な仕上がりを見せていた。シャラポワが試合開始から３ゲーム連取しリードすると、第４ゲームでもブレイクに成功し第１セットを6-2で先取した。第２セットでも第１ゲームでブレイクに成功したシャラポワは3-1とリードしが、リーが反撃し4-4へと追いついた。しかし、気持ちを締めなおしたシャラポワが次の２ゲームをきっちり奪って試合をものにした。
シャラポワ戦には普段多くの男性ファンが押しかけるが、この日はいつもとは様子が違った。それは、試合と同時間にサッカーのワールドカップで、イギリスがトリニダード・トバゴ共和国との試合をしていたからだった。「今日はほとんど観客に男性の姿が見られなかったの。きっとほどんどの人がパブでサッカーを観戦していたんだと思うわ。」と、シャラポワも異変に気が付いていた。
第５シードの杉山 愛もこの日の３回戦に登場したが、第１２シードのＭ・サンタンジェロ（イタリア）に6-7(4-7), 4-6で敗れ、ベスト８入りはならなかった。サンタンジェロは、２００４年のウィンブルドン覇者であるシャラポワと準々決勝を行う。
日本期待の新鋭、森田 あゆみも３回戦へ進出を果たしたが、第６シードのＭ・バルトリ（フランス）に4-6, 7-5, 2-6の接戦の末敗れ、８強入りとはいかなかった。そのバルトリは第１４シードのＳ・ミルザ（インド）を2-6, 6-4, 7-6(7-3)で破ったＭ・トゥ（アメリカ）と準決勝進出をかけて戦う。
第２シードのＦ・スキアボーネ（イタリア）はＴ・ピロンコバ（ブルガリア）相手に不安定な立ち上がりだったが、3-6, 6-3, 6-1の逆転で下した。２００１年以来の出場となったスキアボーネは、準々決勝でＶ・ズヴォナレーワ（ロシア）と顔を合わせる。ズヴォナレーワは同胞のＡ・チャクエタゼ（ロシア）を6-4, 6-3で退けての勝ち上がり。
第４シードのＥ・リホフツェーワ（ロシア）はＬ・レイモンド（アメリカ）を7-5, 6-4のストレートで倒し、ベスト８でＪ・ジャクソン（アメリカ）と対戦する。ジャクソンは第８シードのＪ・ヤンコビッチ（セルビア）を6-4, 0-6, 7-5と第２セットではわずか５ポイントしか取れない波のある展開だったが、第３セットでは２度のブレークポイントをしのぎ、ヤンコビッチに5-3とリードされる展開を防ぎ、リズムを取り戻して勝利をものにしていた。
（2006年6月16日10時35分）
