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ウィンブルドン大会4日目、男子シングルス2回戦が行われ、先の全仏オープン覇者で今大会第2シードのR・ナダル(スペイン)が、予選上がりで世界ランキング237位のR・ケンドリック(アメリカ)に6-7(4), 3-6, 7-6(2), 7-5, 6-4で大逆転勝ちを収め、3回戦進出を決めた。この日のナダルは、芝特有の球足が速く、低いバウンドに手こずり、普段クレーで見せるパワープレーは殆ど見られなかった。
試合は第1セットをタイブレークの末ものにしたケンドリックが、サービスエースを量産し、ナダル相手に2セットアップとする。絶体絶命の大ピンチとなったナダルだが、その後持ち前の粘りをいかんなく発揮しケンドリックのミスを誘い出すと、3セット連取で試合をひっくり返してみせた。勝利まであと2ポイントというところまでナダルを追い詰めたケンドリックにとっては、悔やんでも悔やみきれない結果だろう。ケンドリックはこれまでトップ100に入ったこともなく、今季もチャレンジャーレベルの大会を中心に回っており、今大会では予選を勝ち抜いての本戦入りだった。
大逆転勝利を決めたナダルだが、勝利した喜びよりもプレーと間に時間を取りすぎるとの理由で警告を受けたことに対し怒り心頭の様子だった。「ここ数ヶ月というもの、どの大会の審判も僕がものすごいプレシャーを感じているときに限って警告を発するのだから不思議さ。今日なんて僕がサーブを打とうとボールをついているときに警告が発せられたんだ。これっておかしいと思わないかい。フェデラーが僕が試合中にコーチングを受けていると言ったことや、リュビチッチが僕がプレー間に時間をかけすぎていると言ったことが影響しているのかどうかは分からないけれど、僕にとってはとにかく迷惑な話だよ。」
今夏の全米オープンを最後に現役を引退するA・アガシ(アメリカ)も、この日2回戦に登場し、こちらも世界ランキング68位のA・セッピ(イタリア)を6-4, 7-6(2), 6-4のストレートで下し3回戦進出を決めた。「このウィンブルドンからはもう何も望んでいない。すでに多くの物をもらったから。でも全力を尽くして最後まで戦うよ。それが僕の信念だから。」と初戦通過を決めたときに話していたアガシは、引退を惜しむ英国のファンの大声援に応えるように、この日も好プレーを連発していた。
男子の主な試合では、前日から持ち越しとなっていた第11シードのT・ロブレド(スペイン)対19歳のN・ジョコビッチ(セルビア)が再開され、7-6(5), 6-2, 6-4でジョコビッチがロブレドを下し3回戦に駒を進めた。ジョコビッチは全仏オープンでも準々決勝に進むなど成長著しい。また全豪オープン準優勝で、今大会第18シードのM・バグダティス(キプロス)がA・パベル(ルーマニア)と対戦し3−0リードの時点で相手が棄権し労せず3回戦進出を決めている。
その他の試合では、第13シードのT・ベルディフ(チェコ共和国)、第22シードのJ・ニエミネン(フィンランド)、ノーシードのM・フィッシュ(アメリカ)が勝利し、第16シードのG・ガウディオ(アルゼンチン)が敗れた。
【お詫び】
当初はナダルがウィンブルドン3回戦に初めて進んだとお伝えしておりましたが、2003年に3回戦に進んでおり、誤りであることが分かりました。皆様に誤解をお与えしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。訂正させて頂くとともに、謹んでお詫び申し上げます。
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