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(アメリカ、ニューヨーク州フラッシング)
ついにシャラポワが2度目のグランドスラム制覇を成し遂げた。
USオープン大会13日目、USTA・ビリー・ジーン・キング・ナショナルテニスセンター、アーサー・アッシュ・スタジアムで行われた女子シングルス決勝で、第3シードのM・シャラポワ(ロシア)が第2シードのJ・エナン(ベルギー)=アルデンヌを6-4, 6-4のストレートで破り、USオープン初優勝を決めた。
過去1勝4敗と負け越していたエナン=アルデンヌ相手に、無理してハードヒットせずに、自らのペースでラリーする作戦を貫き、速攻をしかけてくる相手を翻弄した。優勝が決まった瞬間、シャラポワはコートに膝まづき顔を両手で覆って喜びをかみ締めた。
見事USオープン初優勝を決めたシャラポワは、 「(優勝は)ものすごく名誉なこと。私のもっとも好きな街、ニューヨークのファンの前で(優勝を)達成できて本当に嬉しいです。」と無邪気に喜びを表現していたが、意外にも優勝スピーチでシャラポワが最初に感謝の意を表明した相手はB・J・キング氏だった。「まず、B・J・キング氏に敬意を表したいと思います。彼女がいなかったら今の私は存在していないでしょう。彼女がスポーツに果たした役割と、世界中の女性のために尽力してきた事実は、とてつもなく素晴らしいものです。」とても19歳とは思えぬそのスピーチは、シャラポワがテニスにおいてだけでなく、社会
的にも立派な女性に成長していることを証明するものだった。
一方のエナン=アルデンヌは、「今夜の彼女(シャラポワ)はすごいファイターだった。」と、シャラポワを称えていた。
17歳でいきなりウィンブルドン優勝を果たしたシャラポワだが、ウィンブルドン制覇以降、安定した実力でベスト4までは進むものの、その先へ進むことが出来ずにいた。勝てないシャラポワに、「綺麗なだけ」「人気先行型」と一部から非難の声が上がりはじめる。しかし今大会、第1シードのA・モレスモ(フランス)、第2シードのエナン=アルデンヌを撃破し優勝したことで、そんな雑音を完全に払拭し、シャラポワ時代到来を強烈に印象付けた。
グランドスラム初優勝から2年と3ヶ月。19歳に成長したシャラポワは、新たな勲章を胸に第2章へと突入する。
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