（アメリカ、ニューヨーク州フラッシングメドウズ）
ＵＳオープン３日目の２９日は、女子シングルス２回戦がスタートし、アーサー・アッシュ・スタジアムの第１試合には第５シードのＡ・イバノビッチ（セルビア）が登場、Ａ・レザイ（フランス）を6-3, 6-1と、１回戦の中村藍子（日本）戦に続く圧勝で勝利を物にし３回戦へ駒を進めた。続く試合では第１１シードのＶ・ウィリアムズ（アメリカ）もＩ・オラル（ルーマニア）を6-4, 6-2のストレートで下した。両者は順当に行くと４回戦と言う早いラウンドで顔を合わせる。
イバノビッチは序盤でリズムを作れず、先にブレークを許し2-3とリードされてしまった。しかしそこからギアを一気に上げ４ゲームを連取して第１セットを先取した。勢いそのままに第２セットも3-0とリードすると、レザイが奮起し１ゲーム奪うが反撃はそこまでで、続く３ゲームを連取し１時間５分で試合にピリオドを打った。
ウィンブルドン優勝後、左手首を怪我していたヴィーナスは、圧勝した１回戦のＫ・ナジ（ハンガリー）ー戦でも途中で時速１２９マイル（約２０８キロ）のサーブ（ＵＳオープン史上最速は１３０マイル）を放つなど好調な様子。この日の試合にはそこまで早いサーブを打ってはいなかったが、安定したサービス・ゲームで試合の主導権を握っていた。
両者は４回戦での対戦が濃厚。二人はウィンブルドンの準決勝でも対戦しており、その時はヴィーナスが6-2, 6-4で勝っている。
「ヴィーナスにはまだ勝ったことがないけど、今大会はウィンブルドン以上に調子がいいので、十分チャンスがあると思っている。対戦するのがとても楽しみ。」と、イバノビッチは早くもヴィーナス戦に照準を合わせているようだった。
３回戦では、イバノビッチはＶ・ドゥシェヴィナ（ロシア）と、ヴィーナスはＡ・ボンダレンコ（ウクライナ）と対戦する。
トップシードのＪ・エナン（ベルギー）もルイ・アームストロング・スタジアムで２回戦を行った。序盤ではリードを許したが、中盤以降は相手にテニスをさせず、予選勝者のＴ・ピロンコバ（ブルガリア）を6-4, 6-0で退けて３回戦進出を決めた。エナンは今季はこれまで１０大会に出場し６大会で優勝を飾っている。そのうちの１つが全仏オープンで、史上初となる大会３連覇を達成した。昨年のＵＳオープンでは決勝でＭ・シャラポワ（ロシア）に敗れて準優勝だった。３回戦では、この日杉山愛（日本）を下したＥ・マカロバ（ロシア）と対戦する。
ウィンブルドンで準優勝した第１０シードＭ・バルトリ（フランス）はＳ・エラーニ（イタリア）を6-4, 6-2で、また第１４シードのＥ・デメンティエワ（ロシア）もＰ・ツェトコフサ（チェコ共和国）を6-3, 6-2の１時間１２分で倒し、順当に３回戦進出を決めた。
（2007年8月30日7時56分）
