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栄冠はスペインの手に◇デビスカップ決勝

男子国別対抗戦、デビスカップの決勝戦は最終日の23日、アルゼンチンのマール・デル・プラタ(室内ハード)でリバース・シングルスが行われ、F・ベルダスコ(スペイン)J・アカスーソ(アルゼンチン)を6-3, 6-7(3-7), 4-6, 6-3, 6-1で下し、スペインチームに栄冠をもたらした。試合時間は3時間56分に及んだ。

初日のシングルスを1勝1敗で終えた、スペイン・アルゼンチン両チームだったが、2日目のダブルスでスペインが勝利、通算2勝1敗で、アウェイのスペインが王手をかけてのこの日の最終日を向えていた。

スペインはエースで世界1位のR・ナダル(スペイン)を欠いた布陣だったが、見事、2004年以来の優勝を飾った。

試合は、ナーバスになっているアカスーソに対して積極的なプレーを見せたベルダスコが、第1セット第6ゲームでブレークに成功、そのまま第1セットを35分で奪う。

第2セットに入るとアカスーソも調子を上げ、ブレークに成功するが、凡ミスを犯してブレークバックされると、試合はタイブレークへ。タイブレークでは2度のミニブレークに成功したアカスーソがセットポイントを手にし、最後はベルダスコがネットにかけて試合はセットカウント1−1の振り出しへと戻った。

第3セットはブレーク合戦となり、お互い2度のブレークに成功。しかしベルダスコのサービスの不調につけ込んだアカスーソが、第9ゲームで3度目のブレークに成功すると、最後はサービスエースを決め、セットを連取した。

第4セットは先にブレークに成功したベルダスコが奪い返し、試合はファイナルセットへ。

ここでアカスーソは、第4セットを落としたことで気落ちしたことに加え、筋(すじ)を痛めており、ファイナルセットに入る前に治療を受けた。しかし第5セットでは、手当てもむなしく2度サービスをブレークを許して万事休す。栄冠はスペインチームに輝いた。

3度目のマッチポイントでフォアのダウンザラインを決めたベルダスコは、喜びのあまりその場で膝からコートで崩れ落ち、そこにチームメートのF・ロペス(スペイン)やフェレールらが祝福に駆け寄った。

優勝を決めたベルダスコは「ナダルのことは忘れてはならない。彼のおかげで決勝に来れたんだからね。今日は優勝できて人生思い出に残る日となったし、決勝でプレーできてうれしかった。」と喜びを表した。

またフェレールは「夢がかなった。言葉では表せないほどうれしい。デビスカップで優勝することは僕たちの夢だったし、それを達成できた。また、ラファ(ナダル)がいなくてもスペインは立派なチームだということも証明できた。」と興奮気味に話した。

スペインチーム監督E・サンチェスは、エースのD・フェレール(スペイン)が初日のシングルスでD・ナルバンディアン(アルゼンチン)に惨敗を喫したことから、フェレールの代わりにベルダスコの出場を決めたが、それが功を奏した格好となった。

一方、アルゼンチンチームは、エースのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)が負傷したため、アカスーソが代わりに出場していたが、勝利まであと一歩、及ばなかった。

(2008年11月24日11時06分)
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