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スペインが2連覇達成◇デビスカップ

男子テニスの国別対抗戦であるデビス・カップの決勝、スペイン対チェコ共和国の2日目ダブルス1試合が土曜日に行われ、初日を2−0で終えたスペインがダブルスも制して対戦成績を3−0とし見事、優勝を決めた。

昨年優勝のスペインにコート選択権が与えられ、スペインが得意とするクレーコートで行われている今年の決勝は、金曜日の初日シングルス2試合でスペインが2勝し、2−0と大きくリード。

そして迎えた2日目のダブルスでは、スペイン代表のF・ロペス(スペイン)F・ベルダスコ(スペイン)組がチェコ代表のR・シュティエパネック(チェコ共和国)T・ベルディフ(チェコ共和国)組を7-6(9-7), 7-5, 6-2のストレートで下し、スペインチームの勝利を決めた。これでスペインはチェコとの対戦成績を4勝2敗とした。

スペインチームは不安定なベルディフのサーブにつけこみ、合計4度のブレークのうち3度はベルディフのサービスのブレークだった。試合後、ベルディフは「彼ら(ロペス/ベルダスコ組)は勝利に値するよ。今日、コートでの全ポイントのうち、ほとんどで彼らの力が上回っていた。」と肩を落とした。

世界ランク9位のベルダスコは、試合開始当初、緊張気味だったが、その後はペースをつかむと、ストレート勝ちに貢献した。

チェコチームは当初、ダブルスにはL・ドロウィー(チェコ共和国)J・ハジェク(チェコ共和国)組を登場させる予定にしていたが、初日で0−2となってしまったことを受け、代わりにシュティエパネック/ベルディフ組を出場させていた。同チームはデビスカップで5勝0敗と無敵だったが、今回の決勝では初めて黒星を記録した。

これでスペインは初勝利をあげた2000年以降、4度目の優勝を手にした。また2連覇を達成したのは、11年前のスウェーデン以来のこと。

試合後、スペインチームの監督A・コスタ(スペイン)は「ストレート勝ちできるとは思っていなかった。優勝のかぎはチームの団結力だった。」と話している。

全仏オープンを4度制しているスペインチームのR・ナダル(スペイン)は、昨年のアルゼンチンとの決勝戦は故障のため欠場していた。しかし今年はエースとして登場、初日のシングルスでベルディフを圧倒、貴重な1勝をもたらした。

ナダルはチームの強さについて「ともかく、いい選手を抱えている必要がある。スペインにはいい選手がたくさんいる。昨年は残念ながら決勝戦に出場できなかったけど、昨年のチームはもっとよかった。信じられないプレーをして優勝をしたからね。だから僕がいない方がいいみたいだね。」と冗談を言っていた。「昨日のシングルスはもっと大変だった。今日のダブルスは安心して見ていられた。」

スペインチームは過去10年で5度も決勝に進み、クレー上では20連勝中で、地元の試合では1999年以降、18連勝をマークしている。

一方、敗れたシュティエパネックは「スペインチームはここ9年間で4勝している。それがすべてを物語っているさ。いかにスペインのテニスが強いかってことをね。スペインは層が厚い。今、4人の選手がチームにいるけど、同じレベルのチームをもう1つ別に作ることができるからね。」と述べている。

これでスペインは、デビスカップ108年の歴史の中で、優勝記録で6番目の国となった。1位はアメリカ(32回)、2位はオーストラリア(28回)、3位はフランスとイギリス(9回)、5位はスウェーデン(7回)、そして6位スペイン(4回)となっている。

コスタ監督は「チームの強さは計り知れない。唯一心配したのは、選手のモチベーションだった。」と話した。確かにデビスカップの試合結果は世界ランキングには反映されない。

しかしロペスは「国のために戦うことは特別なこと。特別なモチベーションが湧くんだ。」とデビスカップへの熱い思いを語っており、こういった選手の思いがチーム内の団結力を強めたようだ。

他方、チェコは1980年以来、3度目の決勝進出だった。1980年にはI・レンドル(アメリカ)がエースとして出場、当時のチェコスロバキアを優勝に導いた。

初日のシングルスで2敗した後に逆転で優勝したチームは過去に1例しかなく、70年前のオーストラリアがアメリカを大逆転で下したときだけであった。

コスタは記者会見にJ・C・フェレーロ(スペイン)T・ロブレド(スペイン)を招くという気遣いをみせた。両選手は決勝には出場しなかったが、今年の他のデビスカップの試合に出場しており、チームに貢献した全選手で勝利の喜びを分かち合った。

(2009年12月6日10時47分)
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