テニスのグランドスラムである全豪オープン（オーストラリア/メルボルン、ハード）は１８日に開幕、女子シングルス１回戦が行なわれ、主催者推薦で出場の元女王Ｊ・エナン（ベルギー）が、同胞のＫ・フリッペンス（ベルギー）に6-4, 6-3で快勝し２回戦に進出した。
復帰後初となるグランドスラム初戦を勝利で終えたエナンは「過去については、それほど迷信的ではないの。ここに到着してから、毎日違うレストランを試しているの。過去では絶対にしなかったことよ。」と、２年振りとなるグランドスラム出場を楽しんでいる様子だった。
さらにエナンは続けて「何か進化したような気がするわ。そこには成功も失敗も存在しないのよ。」と笑いながら付け加えた。
出場した大会数が規定に達していないため、いまだランキングのないエナンは代５シードのＥ・デメンティエワ（ロシア）と２回戦で対戦する。デメンティエワは、同胞のＶ・ドゥシェヴィナ（ロシア）に6-2, 6-1のストレートで快勝、順当に初戦を突破している。
昨年のＵＳオープンで復帰３戦目ながら見事な優勝を遂げている第１５シードのＣ・クレイステルスは、予選勝者のＶ・テトローを6-0, 6-4で一蹴、２回戦に進出している。
２００８年の今大会準々決勝でエナンを下し、そのままにタイトルを獲得していた第１４シードのＭ・シャラポワ（ロシア）は、同胞のＭ・キリレンコ（ロシア）に6-7 (4-7), 6-3, 4-6で敗れ、早くも大会を去ることとなった。グランドスラム通算３勝のシャラポワが今大会で初戦敗退を喫するのは、初出場の２００３年以来、実に７年振りのこと。
昨年は肩の手術の影響により今大会を欠場していたシャラポワは試合後「試合に勝てなかっただけ。チャンスはあったし、言い訳はしないわ。彼女がリードしていて、それから追いついた。その利点を活かせずに、彼女に再び試合をコントロールさせてしまったわ。」とコメントを残した。
一方、今大会最初の番狂わせを演出したキリレンコは「簡単なはずはないわ。マリアは良い友達ですもの。だけど今日は、勝つためにベストを尽くしたわ。ここには、とても自信を持って来ました。」と語っている。
昨年の準優勝者で第２シードのＤ・サフィーナ（ロシア）は、Ｍ・リバリコワ（スロバキア）を6-4, 6-4のストレートで下し、初戦突破を決めている。「良い時と悪い時があったけど、結果的に初戦突破できて嬉しいですし、全体的に満足しています。堅実なプレーでした。ここから自信を積み上げて、自分のショットを使って行けるでしょう。」
昨年の全仏オープン決勝でサフィーナを破り、自身２度目となるグランドスラム優勝を果たしていた第３シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）は、同胞のＡ・ロディオノワ（ロシア）を6-1, 6-2で一蹴、順当に２回戦に進出した。
この日は３２試合の女子シングルス１回戦が予定されていたが、雨の影響により３試合が中断、１４試合が翌日以降に順延となっている。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｆ・ペネッタ（イタリア） (12) ○-× Ａ・チャクエタゼ（ロシア）, 6-3, 3-6, 6-2
Ｋ・クレイステルス（ベルギー） (15) ○-× Ｖ・テトロー, 6-0, 6-4
Ｖ・キング（アメリカ） vs. Ｄ・チブルコワ（スロバキア） (23), 6-3, 1-2, 中断
ＭＪ・マルチネス=サンチェス（スペイン） (24) ○-× Ｅ・ロディナ（ロシア）, 6-0, 6-0
Ａ・クレイバノワ（ロシア） (27) ○-× Ｊ・ドキッチ（オーストラリア）, 6-1, 7-5
Ｋ・ボンダレンコ（ウクライナ） (30) ○-× Ｉ・オラル（ルーマニア）, 6-2, 7-6 (8-6)
Ｙ・ウィックマイヤー（ベルギー） ○-× Ａ・ドゥルゲグ, 1-6, 7-5, 10-8
Ｂ・ザーロバ・ストリツォバ（チェコ共和国） vs. Ｒ・クリコバ（ロシア）, 7-6 (7-5), 6-7 (10-12), 4-3, 中断
Ｙ・モイスバーガー（オーストリア） ○-× Ｔ・バシンスキー（スイス）, 6-4, 4-6, 6-2
Ａ・パブリュチェンコワ（ロシア） ○-× Ａ・セバストバ（ラトビア）, 6-2, 6-4
鄭潔（中国） ○-× Ｓ・ポン（中国）, 0-6, 6-1, 6-2
Ｅ・バルタチャ（英国） ○-× Ｐ・パルメンティエ（フランス）, 6-4, 3-6, 7-5
Ｔ・タナスガーン（タイ） vs. Ｓ・カラタンチェバ（ブルガリア）, 6-1, 5-6, 中断
今大会の優勝賞金は２１０万豪ドル。
（2010年1月19日9時24分）
