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錦織が大事を取っての棄権敗退◇AEGON国際オープン男子

男子テニスツアーのAEGON国際オープン男子(イギリス/イーストボーン、賞金総額40万5000ユーロ、芝)は14日にシングルス1回戦9試合を行い、予選を勝ち上がった錦織圭(日本)が1回戦に臨んだが、A・クズネツォフに4-6, 1-3とリードを許したところで臀部に違和感を感じ、大事を取って棄権を申し入れた。

今大会、ウィンブルドンへの最終調整として予選から出場した錦織は、予選3回戦の最終ラウンドでは世界ランク103位のI・クニツィン(ロシア)をフルセットの逆転で下して本戦入りを決めていた。この日の1回戦も出だしから好調で、自身のサービスゲームでは良いリズムでポイントを獲得していたが、第1セット4−4からの第9ゲームでブレークを許すと、そのセットを落とし、第2セットも序盤でブレークを奪われた。

来週から始まるグランドスラム今季第3戦のウィンブルドンへは主催者推薦枠が与えられ本戦から出場となる錦織は、試合中に臀部に張りを感じ、大事を取って途中棄権を申し入れて、敗退する結果となった。その後の検査でも特に大きな問題はなく、ウィンブルドンへの支障はなさそうだとの診断だった。

19歳のクズネツォフは昨年はジュニア・ランキング3位を記録し、現在世界ランクも272位と伸び盛りの選手で、2回戦では第3シードのG・シモン(フランス)と対戦する。

今大会では過去2度のベスト8入りをしているシモンは、E・コロレフ(ロシア)を6-3, 6-7 (6-8), 6-4で下し嬉しい今季初勝利となった。元世界ランク6位のシモンは、3月のマイアミでのマスターズ1000大会まで0勝4敗で、それまで悩まされた右膝の怪我の治療ためツアーから離脱、今大会から復帰していた。

同じく元トップ10選手だったJ・ブレーク(アメリカ)もシモン同様マイアミ大会以降、膝の怪我で試合から遠ざかっており今大会で復帰を果たしたが、第4シードのJ・ベネトー(フランス)の前に6-7 (3-7), 5-7と、各セット接戦となりながらも勝利の女神は微笑まなかった。

ベネトーはD・セラ(イスラエル)と2回戦で対戦する。セラはK・アンダーソン(南アフリカ)と1回戦を行ったが、5-7, 6-3とセットオールとしたところで、アンダーソンが右肩の痛みを訴え途中棄権を申し入れての勝ち上がり。

その他のシード勢では、第6シードのH・ゼバロス(アルゼンチン)L・ラコ(スロバキア)を6-4, 4-6, 7-5で、第8シードのM・ロドラ(フランス)もM・エムリッチを6-0, 6-3で下し、順当に2回戦進出を決めた。ゼバロスはI・マルチェンコ(ウクライナ)と、ロドラはL・メイヤー(アルゼンチン)を7-6 (7-4), 6-4で破ったS・ロバート(フランス)と2回戦で顔を合わせる。

残りの試合では、D・イストミン(ウズベキスタン)E・シュワンク(アルゼンチン)を6-0, 6-3のストレートで、F・フォニュイーニ(イタリア)がG・ラペンティを7-6 (13-11), 6-7 (3-7), 6-3と接戦の末に退けた。イストミンは第1シードのN・アルマグロ(スペイン)L・クボット(ポーランド)の勝者と、フォニュイーニは第5シードのG・ガルシア=ロペス(スペイン)と2回戦を行う。

今大会の優勝賞金は6万9350ユーロ。

(2010年6月15日10時43分)
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