女子テニスツアーのASBクラシック（ニュージーランド/オークランド、賞金総額２２万ドル、ハード）は５日、シングルス２回戦８試合が行なわれ、ノーシードのＳ・ポン（中国）が第３シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）を2-6, 6-4, 6-4の逆転で破る番狂わせを起こし、ベスト８進出を果たした。
世界ランク７１位のポンは、わずか３０分で第１セットを失ってしまったものの、第２セットを２度のブレークで奪い返し追いつくと、ファイナルセットでは０−３の劣勢から巻き返し、２時間１３分の逆転勝利を演出した。
ポンとクズネツォワはこれまでに３度の対戦を経験していたが、いずれの対戦もグランドスラム２勝を誇るクズネツォワが勝利していた。
世界ランク２７位のクズネツォワから勝利を奪ったポンは「本当に緊張していました。試合が始まった直後、第１セットは試合に入り込めていませんでした。全てのポイントでファイトしようとしました。一番最初に考えたことは、早く負けないことでした。」と試合を振り返った。
クズネツォワの同胞であるＭ・シャラポワ（ロシア）は、順当にベスト８入りを決めている。今大会第１シードのシャラポワは、Ｒ・ボラチョーバ（チェコ共和国）を6-3, 7-5のストレートで下し、準々決勝に駒を進めた。
試合開始早々にブレークを許してしまったシャラポワは、ゲームカウント１−３と世界ランク８１位のボラチョーバにリードを許してしまったものの、ここから５ゲームを連取して第１セットを奪う。
第２セットに入ると、コート上に吹きすさぶ風に両選手は苦しみ、７ゲーム連続でサービスブレークとなる荒れた展開になる。第８ゲームでボラチョーバがこのセット初めてのサービスキープに成功し５−３とリードしたが、ここからシャラポワが粘りをみせ４ゲームを連取、１時間４０分でベスト８への切符を手に入れた。
風に苦しみながらも何とか勝利したシャラポワは「風のせいで、サーブのトスが全く安定しませんでした。次の試合でも気をつけなければいけないことです。今日は本当にタフな相手でした。彼女は初戦の相手とは大きく違いとてもフラットで深いボールを打ってきましたから、自分のリズムを見つけるのが難しかったです。」と試合を振り返った。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｙ・ウィックマイヤー（ベルギー） (2) ○-× Ｓ・リシキ（ドイツ）, 6-2, 3-6, 6-2
Ｊ・ジョルジュ（ドイツ） (4) ○-× Ａ・コルネ（フランス）, 6-2, 6-4
Ｓ・ハレプ（ルーマニア） ○-× Ｅ・ヴェスニナ（ロシア） (7), 2-6, 6-4, 4-0, 途中棄権
Ｇ・アーン（ハンガリー） ○-× Ｓ・アービッドソン（スウェーデン） (8), 4-6, 7-5, 7-5
Ｋ・ボンダレンコ（ウクライナ） ○-× Ａ・ケタボング（英国）, 7-5, 6-3
Ｈ・ワトソン（英国） ○-× Ｃ・スアレス・ナバロ（スペイン）, 7-6 (7-5), 6-1
今大会の優勝賞金は３万７０００ドル。
（2011年1月6日10時58分）
