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クレイステルスとリーが決勝で対戦◇メディバンク国際女子

女子テニスツアーのメディバンク国際女子(オーストラリア/シドニー、賞金総額61万8000ドル、ハード)は13日、シングルス準決勝を行い、第3シードのK・クレイステルス(ベルギー)A・クレイバノワ(ロシア)4-6, 6-3, 7-6 (7-1)の逆転で、第8シードのN・リー(中国)が予選勝者のB・ヨバノフスキ(セルビア)を7-6 (7-5), 6-3で下し、決勝進出を決めた。

第1セットでは、本来の調子を出せずにいたクレイステルスが2度のブレークをクレイバノワに許し、そのセットをクレイバノワに先取されてしまう。第2セットでは逆に2度のブレークに成功したクレイステルスが奪い返し試合を振り出しに戻した。

そのままリズムに乗りたいクレイステルスだったが、序盤でクレイバノワにブレークされリードを許してしまう。2度のブレークをクレイバノワに許したクレイステルスだったが、試合終盤で粘りを見せてブレークバックに成功。6−6に追いつくと続くタイブレークでは一気にクレイバノワを引き離したクレイステルスが2時間38分の逆転で決勝進出を決めた。

「厳しい試合になることは分かっていたし、彼女(クレイバノワ)は簡単にコースを変えて来る。自分のベストのテニスではなかったけど、何とか頑張ってこうして勝利を手に入れられたことには満足している。ベストの状態じゃなくても、目の前のポイントや試合に集中して切り抜ける良い練習になった。こうした勝利を続けたい。」と語るクレイステルスは以前1度対戦した時にはクレイバノワに敗れていた。

「彼女が今日のようなテニスを続けていたら、確実に沢山の選手を下すプレーヤーになるでしょう。去年の全豪オープンのJ・エナン(ベルギー)と対戦した試合を見た時も、勝つ寸前まで行っていたから、素晴らしいテニスをする選手なのは証明済み。今後も注意しなければならない選手の一人。」とクレイバノワを称賛していた。

一方のクレイバノワは「素晴らしい試合ができたから、それほどがっかりもしていないわ。もちろん勝てたらもっと気分が良いだろうけど、結果は結果。ベストを尽くせた。彼女は本当に素晴らしい選手だから、今大会でも優勝して欲しいわ。」と、敗戦ながらも自身のプレーには満足していた。

リーは予選を勝ち上がって、自身初のWTAツアー大会ベスト4入りしたヨバノフスキの勢いを止めた。トップ100選手中最年少のヨバノフスキは、先月19歳になったばかりでここ数ヶ月は伸び盛りの選手だった。しかし第1セットのタイブレークでは、経験に勝るリーが接戦で奪うと、第2セットは1度ブレークを許すも、3度のブレークをヨバノフスキから奪い1時間40分で決勝へ駒を進めた。

「試合の序盤では彼女がどんなプレーをするか分からなかった。練習も試合も見たことがなかったから。たとえ第1セットを失ったとしても、きっと逆転できると信じてプレーしたいたわ。だってテニスは3セットマッチだから。だから第1セットを何とか取ることができてからは、リラックスしてプレーができた。」と、リーは試合を振り返っていた。

「大会前は予選を突破したいとしか思っていなかったから、今週の結果には自分でも驚いているの。これで全豪オープンにも自信を持って臨めると思う。」とヨバノフスキは、敗戦にも初のベスト4入りに喜びを隠せなかった。

決勝を対戦するクレイステルスとリーはこれまで、クレイステルスが4勝1敗とリードしている。現役復帰を果たしてからは1度しか対戦しておらず、それはクレイステルスが優勝した去年のUSオープンの準々決勝で、リーを6-2, 6-4と危なげなく退けていた。

リーは「何も失うものはないわ。彼女は本当に素晴らしい選手だし、自分のベストを尽くして、明日はコートで最高のパフォーマンスをするように努めるだけ。」と、決勝戦への思いを語っていた。

もしクレイステルスが優勝すると、来週発表の世界ランクで現在2位にいるV・ズヴォナレーワ(ロシア)を抜いて2位へと上昇する。そうなると全豪オープンの結果次第では同1位のC・ウォズニアキ(デンマーク)を抜いて再び世界の頂点に辿り着くチャンスが広がる。母親として世界の頂点に立つ日も近いかも知れない。

今大会の優勝賞金は10万3000ドル。

(2011年1月14日9時42分)
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