テニスのグランドスラムである全豪オープン（オーストラリア/メルボルン、ハード）は大会４日目の２０日、男子シングルスのトップハーフ２回戦が行なわれ、第５シードのＡ・マレー（英国）がＩ・マルチェンコ（ウクライナ）に6-1, 6-3, 6-3のストレートで勝利するなど、上位陣が順当に３回戦進出を決めた。
昨年の決勝では、Ｒ・フェデラー（スイス）の前に涙を飲んだマレーは「競ったゲームがいくつもありました。接戦となった状況では、僕の方が良いショットを打てていましたね。昨年のような結果を残すためには、もっと状態を良くする必要があるでしょう。」と、さらに調子を上げていく必要性を述べた。
今大会の優勝候補の一人でもあるマレーは、３回戦で第３２シードのＧ・ガルシア=ロペス（スペイン）と対戦する。ガルシア=ロペスは、Ｅ・シュワンク（アルゼンチン）を6-4, 7-6 (10-8), 6-1で下しての３回戦進出となっている。
グランドスラム４連勝の偉業がかかる第１シードのＲ・ナダル（スペイン）は、予選から勝ち上がってきたＲ・スウィーティング（アメリカ）に6-2, 6-1, 6-1で快勝、危なげなく３回戦に勝ち進んでいる。
３回戦では、第３１シードのＦ・ロペス（スペイン）を7-6 (7-4), 7-6 (7-3), 6-3で破った地元期待のＢ・トミック（オーストラリア）と対戦することが決まったナダルは、その試合への準備について質問されると「明日は少し練習して、ホテルで休んで、もしかしたら水族館に行くかもしれないね。毎年行っているんです。何も違いはありません。もし２日も前から試合に緊張してしまったら大問題です。」とコメントした。
この日の勝利で昨年の全仏オープン１回戦から続くメジャー大会での連勝記録を「２３」に伸ばしたナダル。もし今大会で２００９年以来２度目の優勝を飾れば、１９６９年のＲ・レーバー（オーストラリア）以来となるグランドスラム４連勝の偉業達成となる。
１回戦では対戦相手が途中棄権したため、１ゲームも失うことなく２回戦に進出していたナダルは、ここまでの２試合を通して４ゲームしか奪われていない。３回戦で対戦するトミックについて、彼にアドバイスを求められたナダルは「お願いだから、とても悪いプレーをしてくれって言うでしょう。」と、こちらも舌好調であった。
一方で地元での大一番を迎えることとなった１８歳のトミックは「たくさんのことが頭の中を飛び交うでしょう。だけど、一度はと夢見ていたことです。これからのキャリアで、もっと機会があれば良いと思います。考えることはやめて、リラックスしてテニスをしたいと思います。」と意気込みを語っている。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｒ・ソデルリング（スウェーデン） (4) ○-× Ｇ・ミュラー（ルクセンブルグ）, 6-3, 7-6 (7-1), 6-1
Ｄ・フェレール（スペイン） (7) ○-× Ｍ・ラッセル（アメリカ）, 6-0, 6-1, 7-5
Ｍ・ヨージニ（ロシア） (10) ○-× Ｂ・カブチッチ（スロベニア）, 6-3, 6-1, 5-7, 4-6, 6-1
Ｊ・メルツァー（オーストリア） (11) ○-× Ｐ・リバ（スペイン）, 6-2, 6-4, 6-2
ＪＷ・ツォンガ（フランス） (13) ○-× Ａ・セッピ（イタリア）, 6-3, 7-6 (7-1), 7-6 (7-5)
Ｍ・チリッチ（クロアチア） (15) ○-× Ｓ・ヒラルド（コロンビア）, 6-3, 7-6 (7-1), 6-1
Ｊ・アイズナー（アメリカ） (20) ○-× Ｒ・シュティエパネック（チェコ共和国）, 4-6, 6-4, 6-2, 6-1
Ｍ・バグダティス（キプロス） (21) ○-× Ｊ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）, 6-1, 6-3, 4-6, 6-3
Ｍ・ラオニク ○-× Ｍ・ロドラ（フランス） (22), 7-6 (7-3), 6-3, 7-6 (7-4)
Ｒ・ベランキス（リトアニア）（リトアニア）（リトアニア） ○-× Ｄ・ナルバンディアン（アルゼンチン） (27), 6-1, 6-0, 2-0, 途中棄権
Ｊ・ヘルニチ（チェコ共和国） ○-× Ｔ・ベルッチ（ブラジル） (30), 6-2, 6-7 (11-13), 6-4, 6-7 (3-7), 8-6
Ａ・ドルゴポロフ（ウクライナ） ○-× Ｂ・ベッカー（ドイツ）, 6-3, 6-0, 3-6, 7-6 (7-3)
１回戦ではＬ・ヒューイット（オーストラリア）をフルセットの激戦で破ったナルバンディアンであったが、この日の試合では極度の疲労を理由に途中棄権となった。
（2011年1月21日11時00分）
