女子テニスツアーのAEGON国際オープン女子（イギリス/イーストボーン、賞金総額６１万８０００ドル、芝）は水曜日にシングルス２回戦８試合が行われ、Ｖ・ウィリアムズ（アメリカ）はベスト８進出するもＳ・ウィリアムズ（アメリカ）は第１シードのＶ・ズヴォナレーワ（ロシア）に敗れ、復帰戦として臨んでいるウィリアムズ姉妹は明暗が分かれた。
昨年のウィンブルドン優勝直後にアクシデントから怪我を負ったセリーナは、今年に入り２月に肺血腫を患い復帰が遅れていた。約１年ぶりとなるツアー復帰を果たした彼女は、この日の２回戦では昨年のウィンブルドン決勝で対戦したズヴォナレーワとの再戦となり、ズヴォナレーワがセリーナを3-6, 7-6 (7-5), 7-5の逆転で下した。
第１セットを奪ったセリーナだったが、第２セットをタイブレークで落とすと、続く第３セットでは自身のサーブではわずか４５％の確率でしかポイントを奪えず、３度のブレークを奪うも４度のブレークをズヴォナレーワに許し３時間１２分で敗れ去った。
ズヴォナレーワは「セリーナは約１年も試合をしていないのに、復帰して信じられないようなプレーをしていた。３時間以上もコートで戦って素晴らしいショットを放っていた。最高のチャンピオンだし、とても尊敬している。」とセリーナを称賛していた。
一方のセリーナは「とても良い２試合だった。これ以上はない試合でした。確実にもっと良いプレーができると感じたし、ベストの状態まであとちょっとと言うところまで来ることができたと思う。今日の試合もあと１ポイントか２ポイントの差で勝てたと思うし、８ヶ月もラケットを握っていなくて、ここまで出来たんですもの。」と敗戦ながらも手応えを感じていた。
ズヴォナレーワはＢ・ヨバノフスキ（セルビア）を6-3, 6-2で下した第７シードのＳ・ストザー（オーストラリア）と準々決勝で対戦する。
姉のヴィーナスはこの日、Ａ・イバノビッチ（セルビア）を6-3, 6-2のストレートで倒し、ベスト８進出を決めた。今週の金曜日に３１歳の誕生日を迎えるヴィーナスは、全豪オープンで痛めた臀部の怪我でその後のツアー離脱。復帰戦となった今大会の１回戦では、第８シードのＡ・ペトコビッチ（ドイツ）を下していた。
イバノビッチとの２回戦で６２分の快勝を飾ったビーナスは「今日はほぼ完璧なサービスゲームをプレーすることができたし、ミスも少なくてとても満足しています。彼女（イバノビッチ）も良いテニスをしていたし、チャンスにはコーナーへウィナーを決めていました。そんな彼女を下すことができてとても良い気分です。大切な時に満足の行くプレーが出来たし、元のプレーに戻るためにも重要な試合でした。文字通り元のプレーにね。」と、喜びに溢れていた。
この日の２回戦では、全仏オープンの決勝の舞台に立っていた二人が敗れ去る結果となった。Ｄ・ハンチュコバ（スロバキア）が第２シードのＮ・リー（中国）を7-6 (9-7), 6-3で、Ａ・ラドワンスカ（ポーランド）が第４シードのＦ・スキアボーネ（イタリア）を6-3, 6-2と、いずれもストレートで下した。
準々決勝では、ヴィーナスがハンチュコバと、ラドワンスカがＥ・マカロバ（ロシア）を7-6 (10-8), 7-6 (7-4)の接戦で退けた第５シードのＰ・クヴィトバ（チェコ共和国）とそれぞれ顔を合わせる。
残りの試合では、第３シードのＶ・アザレンカ（ベラルーシ）が主催者推薦のＥ・バルタチャ（英国）を6-1, 7-6 (7-0)で、第６シードのＭ・バルトリ（フランス）がＭＪ・マルチネス=サンチェス（スペイン）を6-3, 6-3で倒した。準々決勝ではアザレンカとバルトリが４強入りを懸けて戦う。
今大会の優勝賞金は１０万３０００ドル。
（2011年6月16日10時15分）
