女子テニスツアーのロジャーズ・カップ（カナダ/トロント、賞金総額２０５万ドル、ハード）は８日から開幕し、シングルス１回戦１０試合が行われ、オープニング・マッチに登場した森田あゆみ（日本）は第１０シードのＳ・ストザー（オーストラリア）に挑んだが、6-4, 2-6, 3-6の逆転で破れた。また、この日登場したシード勢は揃って敗退し、早くも大会を去る結果となった。
両者サービスキープで始まった第１セット、２ー２からの第５ゲームで森田が先にブレークを奪いリードした。その後、第７ゲームでも再びストザーからブレークに成功した森田は５ー２とリードを広げた。続くゲームではこの試合初のブレークをストザーに許した森田だったが、第１０ゲームをしっかりキープして、そのセットを先取した。
第２セットに入るとより攻撃的なプレーをしてきたストザーに、第２、第４ゲームで立て続けてブレークされた森田は０ー４とリードされてしまう。続く第５ゲームでブレークバックに成功した森田は、次のゲームをキープして２ゲームを奪うも反撃はそこまで。２ー６で第２セットを落として勝敗の行方は第３セットへともつれた。
その第３セットも、序盤は両者サービスキープが続いたが、森田２ー３からの第６ゲームで森田は痛恨のブレークをストザーに奪われてしまう。最後は３ー５からの第９ゲームをしっかりとキープしたストザーが１時間５９分の逆転で森田を下した。
ストザーは２回戦で、Ｓ・ペア（イスラエル）と主催者推薦で出場のＡ・ウズニアッキ（カナダ）の勝者と対戦する。
その他、この日の１回戦に登場したシード勢が揃って敗退する波乱含みの１日となった。予選勝者のＧ・ウォスコボエワ（カザフスタン）が第９シードのＭ・バルトリ（フランス）を6-3, 6-3で、同じく予選勝者のＳ・ハレプ（ルーマニア）が第１２シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）を4-6, 6-4, 6-3で、同じく予選勝者のＭＪ・マルチネス=サンチェス（スペイン）が第１４シードのＡ・パブリュチェンコワ（ロシア）を3-6, 6-4, 6-1で、Ｊ・ジョルジュ（ドイツ）が第１５シードのＪ・ヤンコビッチ（セルビア）を6-1, 6-3で下した。
「全く何も上手く行かなかった１日でした。ベストと尽くしましたがミスが多すぎて、あれでは勝てません。ボールの感触が掴めず、足も動きませんでした。全てに対して遅かったし、特にバックハンドでのミスが多過ぎでした。」と語るバルトリは、大事な所でダブルフォルトも犯し、全くリズムに乗れなかった。
ウォスコボエワはＦ・ペネッタ（イタリア）とＭ・キリレンコ（ロシア）の勝者と、ハレプは予選勝者のＰ・エルコグ（スロベニア）を6-3, 4-6, 6-3で倒したＬ・サファロバ（チェコ共和国）と、マルチネス=サンチェスはＤ・ハンチュコバ（スロバキア）とＧ・ドゥルコ（アルゼンチン）の勝者と、ジョルジュはＳ・ウィリアムズ（アメリカ）とＡ・ボンダレンコ（ウクライナ）の勝者とぞれぞれ２回戦で顔を合わせる。
その他の試合結果は以下の通り。
Ｅ・マカロバ（ロシア） ○-× Ｒ・マリーノ（カナダ）, 7-6 (8-6), 6-4
Ｎ・ペトロワ（ロシア） ○-× Ｊ・ガイドソバ（オーストラリア）, 6-1, 6-2
Ｇ・アーン（ハンガリー） ○-× Ｋ・ザコパロバ（チェコ共和国）, 6-3, 6-1
鄭潔（中国） ○-× Ａ・ブリアンティ（イタリア）, 6-2, 6-1
今大会は上位シード８選手は１回戦を免除されており、２回戦からの登場。第１シードはＣ・ウォズニアキ（デンマーク）、第２シードにＫ・クレイステルス（ベルギー）、第３シードがＶ・ズヴォナレーワ（ロシア）、第４シードはＶ・アザレンカ（ベラルーシ）、第５シードにＭ・シャラポワ（ロシア）、第６シードがＮ・リー（中国）、第７シードにＰ・クヴィトバ（チェコ共和国）、第８シードがＦ・スキアボーネ（イタリア）と続く。
なお、日本からは予選にクルム伊達公子（日本）と土居美咲（日本）が出場したが、土居は１回戦で、クルム伊達は予選最終ラウンドで敗退し、本戦入りとはいかなかった。
そのクルム伊達は、Ｓ・チャン（中国）とのペアーでダブルスにエントリーしており、１回戦では第８シードのＹ・チャン（台湾）/Ａｎ・ロディオノワ（オーストラリア）組と対戦する。
今大会の優勝賞金はシングルスが３６万ドル、ダブルスが１０万３０００ドル。
（2011年8月9日11時43分）
