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グランドスラム10大会連続での決勝進出、23大会連続でメジャー大会ベスト4進出などの連続記録を持つR・フェデラー(スイス)であるが、29日から始まるUSオープンでは、別の連続記録が途絶える可能性がある。
2003年のウィンブルドンでグランドスラム初優勝を飾ったフェデラーは、それから2010年まで最低1大会はメジャータイトルを獲得していた。しかし、今季はいまだにグランドスラムでの優勝はなく、このままだと、また一つの記録が途絶えてしまうこととなる。
また今回のUSオープンは、フェデラーが30歳になってから初めてのグランドスラムとなる。この30歳という年齢は一つの節目となっており、過去のメジャー100大会のうち、30歳以上が優勝者だったのはわずか5大会。2003年の全豪オープンでA・アガシ(アメリカ)が当時32歳で優勝したのが、男子シングルスでは最後となる。
自らの年齢についてフェデラーは「何も変ってはいません。僕はまだプロフェッショナルですし、勝利に飢えています。全てのことが普通です。ただ数字が変っただけで、前に進む準備は出来ています。」と、何も影響はないことを説明している。
これまでの競技生活で数々の記録を打ち立ててきたフェデラー、その中にはグランドスラム16勝や、USオープン5連覇などが含まれている。今大会では2004年から40連勝を達成していたフェデラーだが、2009年の決勝でJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に敗れ、その記録は途絶えている。また昨年は、準決勝でN・ジョコビッチ(セルビア)に敗れていた。
1998年にプロ転向しているフェデラーは、これまでの四大大会通算で223勝33敗の戦績を残しており、もし今大会1回戦でS・ヒラルド(コロンビア)に勝利すると、アガシが持つ歴代2位の最多勝記録に並ぶこととなる。歴代1位はJ・コナーズ(アメリカ)で、メジャー大会233勝で現役を引退している。
また今大会は、2004年の全豪オープン以来となるフェデラーとR・ナダル(スペイン)以外の選手が第1シードとなるグランドスラムとなった。
第1シードの栄誉を勝ち取ったのはジョコビッチで、今シーズンはここまで57勝2敗、全豪オープンとウィンブルドンを含む9大会でタイトルを獲得している。
「記録自体がそれを物語っています。」とフェデラー。「本当に信じられない記録ですし、彼はいまだ良いプレーを続けています。彼は間違いなく、今大会の優勝候補の一人です。」
今シーズンのフェデラーは、ここまで1大会でしかタイトルを獲得しておらず、これは最近10年で最低の成績となっている。さらにグランドスラムでは、6大会連続でタイトルから遠ざかっている。それでもフェデラーはまだまだ優勝するチャンスを感じており、今年の全仏オープン準決勝でジョコビッチを破ったときのようなプレーをすることが出来る。
それゆえに、かつてグランドスラムで7勝を果たしたJ・マッケンロー(アメリカ)らが、フェデラーのメジャー17勝目の可能性を否定しない理由となっている。
「彼はおそらく史上最高のテニス選手だ。まだ素晴らしいテニスをプレーすることが出来る。」と、マッケンローはフェデラーについてコメントしている。
初めて世界ランク1位になってから6年以上が経過しているフェデラーは、K・ローズウォール(オーストラリア)、コナーズ、アガシなど30代になっても活躍を続けた選手たちからインスピレーションを得ていることも明かしている。実際、アガシは引退する1年前の2005年USオープンで決勝に進出していた。
「脱力ができている自分のプレースタイルなら、あと何年もプレーを続けることが出来ると思います。ツアーでは1000試合くらいを行い、その代償も払ってきました。しかし、マッサージ、ストレッチ、ダイエット、睡眠などプロフェッショナルとして行ってきました。だから、自分は物事を長い目で捉えるようにしています。それが、まだトップレベルで何年もプレーできる自信に繋がっているのです。」
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