女子テニスツアーのBGLルクセンブルグ・オープン（ルクセンブルグ/ルクセンブルグ、賞金総額２２万ドル、ハード）は１８日にシングルス１回戦７試合が行われ、第２シードのＡ・パブリュチェンコワ（ロシア）がＲ・マリーノ（カナダ）に6-1, 3-6, 3-6の逆転で敗れるなど、シード勢で明暗が分かれた。
世界ランク１５位のパブリュチェンコワは同６２位のマリーノに対し、第１セットはマリーノから３度のブレークを奪うなどあっさり先取に成功した。第２セットでも先にブレークを奪い２−０とリードし、このままパブリュチェンコワが試合を支配するかと思われた。
しかしその後のパブリュチェンコワは、４本のダブルフォルトを犯すなどサーブのリズムを崩し、マリーノに２度のブレークを許し３−５とリードされてしまうと、第９ゲームでもラブゲームでこのセット３度目のブレークを許し、勝敗の行方は第３セットへと持ち込まれた。
第３セットでもパブリュチェンコワが先にブレークに成功し３−０とリードしたが、そこからマリーノが反撃に転じると６ゲームを連取して１時間３６分でパブリュチェンコワを下す金星を飾った。マリーノは準々決勝進出を懸けて主催者推薦のＡ・ケルバーと予選勝者のＢ・スコーフスの勝者と２回戦で対戦する。
この日敗退したシード選手はパブリュチェンコワだけではなかった。第８シードのＤ・ハンチュコバ（スロバキア）もラッキールーザーのＬ・フラデカ（チェコ共和国）に7-6 (7-3), 5-7, 1-6の逆転で敗れた。
第１セットは両者１度もブレークを許さない譲らない展開からタイブレークへ。そのタイブレークではハンチュコバが主導権を握りそのセットを先取に成功。第２セットもお互いブレークを許さず、このセットもタイブレークにもつれるかと思われた。しかし５−６からハンチュコバのサーブをフラデカがこの試合初のブレークに成功しセットオールへと追いつく。
第３セットでは、第２セットから流れを掴んだフラデカがハンチュコバを圧倒。終盤は意気消沈したハンチュコバに、最後の３ゲームは１ポイントも与えなかったフラデカが２時間２７分で勝利を決めた。フラデカは第３シードで出場予定だったＳ・リシキ（ドイツ）が胃腸疾患のため欠場を申し入れたため本戦へ繰り上がっており、その幸運を生かした。
２回戦でフラデカは、Ａ・ヤキモバ（ベラルーシ）を6-1, 6-4のストレートで下す金星を飾った予選勝者のＡ・カダンツと顔を合わせる。
この日唯一勝ち上がったシード選手は第６シードのＪ・ジョルジュ（ドイツ）で、Ｅ・バルタチャ（英国）を7-5, 6-1のストレートで退け順当に初戦突破を決めた。
第１セットは両者２度ずつのブレークを分け合い接戦となるも、終盤で３度目のブレークに成功したジョルジュがそのセットを先取。第２セットは一気に流れを掴んだジョルジュが５本のサービスエースを叩き出すなど１度もブレークポイントを握らせず、逆に２度のブレークをバルタチャから奪い１時間２０分で勝利した。
ジョルジュは２回戦で、Ｔ・パスゼック（オーストリア）とベスト８入りを懸けて戦う。
その他の試合結果は以下の通り。
Ｍ・ニクルスク（ルーマニア） ○-× Ｋ・ナップ（イタリア）, 6-7 (2-7), 7-5, 7-6 (7-3)
Ａ・ケタボング（英国） ○-× Ｍ・ミネッラ, 6-3, 1-6, 6-3
Ａ・ブリアンティ（イタリア） ○-× Ａ・タチシュビリ（グルジア）, 6-3, 1-6, 6-3
今大会の第１シードであるＶ・アザレンカ（ベラルーシ）はＢ・ザーロバ・ストリツォバ（チェコ共和国）と、第４シードのＦ・ペネッタ（イタリア）はＡ・セバストバ（ラトビア）と、第５シードのＡ・イバノビッチ（セルビア）はＶ・ラッツァーノ（フランス）とそれぞれ１９日の水曜日に１回戦を行う。また今大会に日本から唯一参戦しているクルム伊達公子（日本）も１９日に行なわれるシングルス１回戦でＳ・ハレプ（ルーマニア）と対戦する。
今大会の優勝賞金は３万７０００ドル。
（2011年10月19日10時29分）
