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チリッチがティプサレビッチ破り優勝◇サンクトペテルブルク・オープン

男子テニスツアーのサンクトペテルブルク・オープン(ロシア/サンクトペテルブルグ、賞金総額66万3750ドル、ハード)は30日、シングルス決勝が行われ、第4シードのM・チリッチ(クロアチア)が第2シードのJ・ティプサレビッチ(セルビア)に6-3, 3-6, 6-2のフルセットで勝利、今季初タイトルと優勝賞金11万4750ドルを手に入れた。

これが今季4度目のツアー決勝となる世界ランク22位のチリッチは、第1セット第6ゲームでブレークに成功すると、そのまま第1セットを先取する。対するティプサレビッチは、第2セット序盤でブレークに成功すると、セットオールに追いついていた。

チリッチのサーブで始まった第3セット、第6ゲームでティプサレビッチは2本のブレークピンチを切り抜けたが、3本目のブレークポイントでチリッチは精確なバックハンドのダウン・ザ・ラインを決め、ブレークに成功する。

チリッチが5−2とリードして迎えたティプサレビッチのサービスゲーム、15−40とチリッチが2本のマッチポイントを迎えるが、ここはティプサレビッチがエースとサービスウィナーで切り抜けデュースとなる。しかし、3本目のマッチポイントでチリッチがバックハンドのウィナーを決めゲームセットとなった。

2時間17分でキャリア通算6勝目を挙げたチリッチは「最初の2セットはアップダウンがありましたし、ミスもありました。しかし、第3セットではベストのプレーができました。今年は3度も決勝で負けて、その全てがフルセットでした。だから今日、試合が第3セットに突入した時は、本当に勝ちたかったです。」と、ようやく手にしたタイトルに喜びを隠さなかった。

第3セット第1ゲーム終了後、ティプサレビッチはメディカルタイムアウトを要求、右足の裏側にマッサージを受けるとともに、右足にできたまめの治療も受けていた。

試合後にチリッチは、この時間を利用して考えをまとめていたことを明らかにしている。

「彼がコートに戻ってきたときには、彼にプレッシャーをかける準備ができていました。彼を肉体的に追い込めたことが、試合のターニングポイントだったと思います。」

今年9月にキャリア初タイトルを獲得し、先週のモスクワ大会で2勝目を挙げていたティプサレビッチであったが、この試合の終盤で疲労を感じていたことを告白している。

「今日の彼は良いプレーをしていましたし、勝利にふさわしいと思います。」とティプサレビッチ。「今日は全力を尽くしましたが、第3セットではエネルギーがなくなってしまいました。この2週間で、とても多くの試合をこなしています。」

23歳のチリッチは、クロアチア勢としては2006年のM・アンチッチ(クロアチア)以来となる今大会での優勝となった。

(2011年10月31日12時17分)

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