男子テニスツアーのマスターズ・シリーズであるモンテカルロ・マスターズ（モナコ/モンテカルロ、賞金総額２４２万７９７５ユーロ、クレー）は１７日、シングルス１回戦１２試合が行われ、第１２シードの錦織圭（日本）はＡ・ラモス（スペイン）に6-2, 7-5のストレートで勝利、２回戦に進出した。
先週行われたカサブランカ大会で準優勝という好成績を残していた世界ランク４２位のラモスに対し、錦織はオープニングゲームでいきなりブレークに成功すると、試合開始から一気に４ゲームを連取して流れを掴む。
第１セットを先取した錦織だったが、第２セット序盤でラモスにブレークを許し、ゲームカウント０−２とリードを奪われてしまう。しかし、第３ゲームでブレークバックに成功した錦織は、第５ゲームでもブレークに成功すると４−２とリードする。
その後、錦織は第８ゲームでラモスにブレークバックを許してしまうと、４−５された場面で雨が降り出し、ここで試合は一時中断となる。１時間ほどで試合は再開され、第１０ゲームをサービスキープした錦織が第１１ゲームでこの日５度目となるブレークに成功、６−５とリードを奪う。続く第１２ゲームを危なげなくキープした錦織が、１時間４９分で２回戦に進出した。
今大会で初勝利を挙げた世界ランク１７位の錦織は、２回戦では主催者推薦で出場のＰ・Ｈ・マチュー（フランス）と対戦する。
この日はシングルス２回戦３試合も行われており、第３シードのＡ・マレー（英国）、第４シードのＪＷ・ツォンガ（フランス）、そして第１３シードのＦ・ベルダスコ（スペイン）が３回戦に進出している。
この日が今季初のクレーコートでの試合となったマレーは、Ｖ・トロイキ（セルビア）を6-0, 6-3のストレートで勝利、わずか６７分で圧倒している。
昨年の今大会では準決勝でＲ・ナダル（スペイン）に敗れていたマレーは「ここに来るときは、調整に何試合か必要なことを認識させられていました。しかし、今日はとても良いプレーでしたし、最初の試合としては良いものでした。」と、クレーコートに対応できたことを喜んだ。
マレーは今年、フロリダにあるクレーコートで数日間の練習を積んでから、モンテカルロに訪れていた。
「サーフェスに慣れるのが早ければ早いほど、良いことです。」とマレー。「ここに来る前に、アメリカで４〜５日ほど練習したのは良かったです。良い感じでスライディングもできています。普段だったら、慣れるまでに時間がかかっていました。」
クレーシーズンで快調な滑り出しを見せたマレーの陰には、今年からコーチに就任したＩ・レンドル（アメリカ）の力もあるようだ。レンドルは現役時代、全仏オープンで３勝しているほか、今大会でも２度の優勝を果たしている。
「彼が到着したのは今朝のことだし、今日の試合の役には立っていないよ。だけど、これからの５，６週間は助けになってくれるでしょう。」と、マレーはジョークを交えながらコーチへの信頼を語った。
奇しくもこの日が２７度目の誕生日だったツォンガは、Ｐ・コールシュライバー（ドイツ）を6-2, 6-4で破り、自らの誕生日を勝利で祝った。客席からは歌で誕生日を祝われたツォンガは、試合を通して３度のブレークに成功していた。
世界ランク５位のツォンガは、３回戦でベルダスコと対戦する。ベルダスコはこの日、Ｉ・ドディグ（クロアチア）に3-6, 6-3, 6-1の逆転で勝利、３回戦へ進出している。
この日に行われたシングルス１回戦の結果は以下の通り。
Ｓ・ワウリンカ（スイス） ○-× Ｆ・ロペス（スペイン） (10), 6-1, 6-4
Ｒ・ハース（オランダ） ○-× Ｊ・モナコ（アルゼンチン） (11), 7-5, 0-6, 2-3, 途中棄権
Ｍ・ククシュキン（カザフスタン） ○-× Ｆ・マイヤー（ドイツ） (14), 3-6, 6-1, 6-3
Ｆ・ボランドリ（イタリア） ○-× Ａ・ジアネッシ, 7-5, 6-3
Ａ・セッピ（イタリア） ○-× Ｖ・ハネスク（ルーマニア）, 6-3, 6-1
Ｆ・ジル（ポルトガル） ○-× Ｍ・ヨージニ（ロシア）, 6-1, 6-3
Ｐ・アンジャー ○-× Ｆ・デルボニス, 3-6, 6-4, 6-2
Ｍ・チリッチ（クロアチア） ○-× Ｓ・ボレッリ（イタリア）, 6-3, 6-4
Ｐ・スタラーチェ（イタリア） ○-× Ｃ・ベルロク（アルゼンチン）, 4-2, 途中棄権
Ｔ・ベルッチ（ブラジル） ○-× Ｋ・アンダーソン（南アフリカ）, 6-4, 6-4
Ｆ・フォニュイーニ（イタリア） ○-× Ｍ・ロドラ（フランス）, 7-5, 6-3
今大会の優勝賞金は４６万２６０ユーロ。
（2012年4月18日10時46分）
