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クズネツォワが棄権などシード勢が明暗を分ける◇SARラ・プリンセスGP

女子テニスツアーのSARラ・プリンセス・ラーラ・メリヤム・グランプリ(モロッコ/フェス、賞金総額22万ドル、クレー)は水曜日、シングルス2回戦全8試合が行われ、第1シードのA・メディーナ=ガリゲス(スペイン)が順当に勝ち上がる中、第2シードのS・クズネツォワ(ロシア)は試合中に足を負傷し途中棄権を強いられるなど、シード勢が明暗を分けた。

この日、世界ランク26位のメディーナ=ガリゲスはM・ミネッラ(ルクセンブルグ)に対し6-2, 6-3と危なげない勝ち上がりを見せたが、第2シードのクズネツォワはI・C・ベグ(ルーマニア)と対戦中、6-1, 6-7 (4-7), 2-3と第3セット途中で左大腿部を痛め棄権を強いられた。

メディーナ=ガリゲスはこの日の試合で、ミネッラに4度のブレークを許すも7度のブレークを奪い返し、1時間31分のストレートで退け、順当にベスト8進出を決めた。

「準々決勝入りが出来て嬉しいです。次の試合ではもっとのびのびとプレーをしてもっと積極的に自分のショットを打とうと思います。それが上手く出来れば、良いプレーを続けられるはずです。」とメディーナ=ガリゲスは次の試合へ意識を高めていた。

過去2度のグランドスラム優勝を誇るクズネツォワは、第1セットをあっさり先取すると、第2セットも5−2とリードを奪い、勝利が目前だった。しかしそこから足に違和感を覚えると、メディカル・タイムアウトを要求。そこから4ゲームを連取されたクズネツォワは、5−4でマッチポイントを握るも取り切れず、そのセットをタイブレークの末ベグに奪われてしまう。

第3セットは序盤でブレークを奪い合う展開ながら、2−3とベグにリードを奪われた時点でクズネツォワは試合続行が不可能と判断し棄権、そのまま握手をベグに求め、試合に終止符を打った。

勝ったベグは「第1セットを奪われ、第2セットも2−5とリードされて苦しい展開でした。そこから目の前のボールだけに集中して戦い続けたら、徐々に良いプレーが出来るようになり、それが挽回する鍵になりました。怪我の後の彼女(クズネツォワ)は動きに精彩を欠いていたので、彼女を動かすようにしたのです。それが上手く行って、勝つ事が出来て嬉しく思います。同時に彼女には早い回復を願います。」と勝利を喜びつつもクズネツォワへの気配りも見せていた。

メディーナ=ガリゲスはA・カダントゥ(ルーマニア)を6-2, 7-5のストレートで下した第5シードのS・ハレプ(ルーマニア)と、ベグはA・ルス(オランダ)を6-3, 7-5で倒したL・ポウス・ティオ(スペイン)と、それぞれ準々決勝で顔を合わせる。

その他、第3シードのP・ツェトコフサ(チェコ共和国)T・バシンスキー(スイス)を6-3, 6-2で破り順当に準々決勝入りを決めるなか、K・バーテンが第8シードのC・シーパース(南アフリカ)を7-5, 1-6, 6-3のフルセットで、M・ヨハンソン(フランス)が第8シードのS・ペア(イスラエル)を4-6, 6-3, 6-2の逆転で倒す金星を飾った。

ツェトコフサはヨハンソンと、バーテンはG・ムグルサ=ブランコとベスト4進出を懸けて準々決勝を行う。ムグルサ=ブランコはこの日、P・メイヤー(オーストリア)と対戦したが、6-4で第1セットを先取した所でメイヤーが右臀部の怪我で途中棄権を申し入れ、労せず8強入りを果たした。

今大会の優勝賞金は3万7000ドル。

(2012年4月26日10時11分)

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