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マチューが死闘の末に3回戦進出◇全仏オープン

テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、クレー)は大会5日目の31日、男子シングルス2回戦が行われ、地元勢のP・H・マチュー(フランス)が第10シードのJ・アイズナー(アメリカ)に6-7 (2-7), 6-4, 6-4, 3-6, 18-16と5時間41分の死闘の末に勝利、3回戦に進出した。

午後3時30分頃にセンターコートで始まったこの試合、マチューが握った7本目のマッチポイントでアイズナーのバックハンドがサイドラインを割った時には、時計の針は午後9時を回っていた。

第1セットと第4セットでアイズナーにブレークを許していたマチューは、第5セット第15ゲームであった2本のブレークピンチを切り抜けていた。対するアイズナーは第22ゲームで0−40のピンチを切り抜けると、第30ゲームでも2本のブレークピンチを切り抜けていた。

アイズナーと言えば、2010年のウィンブルドン1回戦でN・マウー(フランス)とのグランドスラム最長記録を塗り替えた試合があまりにも有名。この対戦は3日間にかけて行われ、試合時間は11時間5分、ファイナルセットのスコアは70−68と死闘の末にアイズナーが勝利していた。

それから2年後となる今回の対戦に勝利したマチューは試合後、マウーに「リベンジを果たしたよ。」と話したことを明かしている。また試合前にはマウーにアドバイスを求めていたことも明らかにしている。

この日の試合を通して24本ものブレークチャンスがあったマチューは「試合が本当に終わったとは信じられなかった。」と、勝利の瞬間について語っている。

今大会での最長試合時間は、2日間をかけて行われた2004年の1回戦、F・サントロ(フランス)A・クレマン(フランス)の地元勢対決となっており、合計71ゲームで6時間33分となっている。

今回のマチューとアイズナーの対戦は、試合時間の更新とはならなかったものの、総ゲーム数は76となり、タイブレーク導入後の今大会での最多記録となった。

30歳のマチューは膝の怪我のために2011年シーズンを棒に振っており、今年1月のチャレンジャー大会で復帰したばかり。今大会には世界ランク261位として出場している。

この他の試合では上位陣が順当に勝利を飾っている。

今大会7度目の優勝を目指す第2シードのR・ナダル(スペイン)D・イストミン(ウズベキスタン)に6-2, 6-2, 6-0のストレートで快勝、大会3連覇に向けて死角のない強さを見せている。

試合後の会見でナダルは「第1セットは良いレベルでのプレーでした。第2セットの終盤は良かったのですが、途中で2本のブレークピンチがあったのが少し問題でした。」と試合を振り返っている。

またナダルは「試合が進むにつれてサーブのレベルが上がりましたが、試合序盤は良くありませんでした。それ以外については、満足するべきでしょう。」と、自らのパフォーマンスについてコメントしている。

第4シードのA・マレー(英国)は、試合序盤に後背部を負傷するアクシデントに見舞われながらも、J・ニエミネン(フィンランド)に1-6, 6-4, 6-1, 6-2の逆転で勝利、3回戦に進出している。

試合後の会見でマレーは「もしかしたら、あと数ポイントで棄権することもありえました。試合を途中で終えたくはありませんでした。第2セットの終わりあたりから、チェンジサイドで立つようにしました。それから、少し背中がほぐれてきました。」と、途中棄権する可能性があったことを明らかにしている。

この他の試合の結果は以下の通り。

JW・ツォンガ(フランス) (5) ○-× C・M・ステベ(ドイツ), 6-2, 4-6, 6-2, 6-1
D・フェレール(スペイン) (6) ○-× B・パイユ, 6-3, 6-3, 6-2
J・ティプサレビッチ(セルビア) (8) ○-× J・シャーディ(フランス), 7-6 (7-4), 6-1, 7-5
N・アルマグロ(スペイン) (12) ○-× M・バグダティス(キプロス), 6-4, 6-3, 7-5
J・モナコ(アルゼンチン) (13) ○-× L・ロソル(チェコ共和国), 7-6 (7-4), 6-0, 7-6 (7-5)
R・ガスケ(フランス) (17) ○-× G・ディミトロフ(ブルガリア), 5-7, 7-5, 6-2, 6-3
M・ラオニチ(カナダ) (19) ○-× J・レヴィン(アメリカ), 6-4, 7-5, 6-2
L・メイヤー ○-× P・コールシュライバー(ドイツ) (24), 7-6 (7-5), 7-6 (7-4), 7-5
S・ヒラルド(コロンビア) ○-× B・トミック(オーストラリア) (25), 6-4, 6-1, 6-3
M・ヨージニ(ロシア) (27) ○-× R・ハース(オランダ), 6-3, 7-6 (7-5), 6-4
F・フォニュイーニ(イタリア) ○-× V・トロイキ(セルビア) (28), 6-2, 3-6, 4-6, 6-3, 8-6
J・ベネトー(フランス) (29) ○-× D・ツルスノフ(ロシア), 6-4, 6-4, 6-4
E・シュワンク(アルゼンチン) ○-× F・マイヤー(ドイツ) (32), 2-6, 6-3, 6-4, 7-6 (7-4)
T・ハース(ドイツ) ○-× S・スタコフスキ(ウクライナ), 6-2, 6-3, 6-2
D・ゴファン(ベルギー) ○-× A・クレマン, 3-6, 7-6 (7-2), 0-6, 6-2, 6-1

(2012年6月1日6時34分)

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