女子テニスツアーのW&Sオープン女子（アメリカ/シンシナティ、賞金総額２１６万８４００ドル、ハード）は１４日、シングルス１回戦残り１３試合と２回戦４試合が行われ、主催者推薦で出場のＶ・ウィリアムズ（アメリカ）が第１２シードのＭ・キリレンコ（ロシア）を6-3, 6-7 (5-7), 6-2で下し、２回戦進出を決めた。
元世界ランク１位のヴィーナスは、昨年の今頃ウィルス性疾患を理由にコートから離れていたが、その後出場したＵＳオープン中に免疫疾患のシェーングレン症候群と診断され２回戦を前に欠場を申し入れ。その後のシーズンを治療に当てるなどツアー離脱を余儀なくされ、今年の３月までコートを離れていた。
この日、第１セットで１度もブレークポイントをキリレンコに与えないサービスゲームを披露したヴィーナスが１度ブレークに成功し、セットを先取。第２セットも先にブレークしたヴィーナスが終始リードし、ゲームカウント５−４、６−５と２度サービング・フォー・マッチを迎えるも、現在自己最高位の１４位にいる好調のキリレンコに反撃される。その後タイブレークの末第２セットを奪われ、セットカウント１−１。
「第２セットで試合を終わりにしようと思った時は、サーブばかりに力が入っていたの。ストロークでは忍耐が足りなかった。もっと我慢しなければならなかったの。彼女(キリレンコ)のような相手にはそれじゃ勝てないわね。だから第３セットはプレーを変えたの。」とヴィーナスは、試合中の気持ちを語っていた。
勝敗を決める第３セットで、再び調子を取り戻したヴィーナスはキリレンコに１度もブレークチャンスを与えず、２度のブレークを奪うと２時間２３分でシードダウンを演出、２回戦へ駒を進めた。
「去年の今頃よりずっと良いプレーをしているわ。そして数ヶ月前よりも数段ね。体の事などにも上手く対処出来るようになったし、朝起きて気分が良くないと以前はパニックになっていたの。そしてあっさり試合に負けたりしていたけど、今はその敗戦からも多くの事を学んだわ。」と、この日の好調を実感していた。
ヴィーナスは２回戦でＣ・シーパース（南アフリカ）と対戦する。シーパーズはこの日の１回戦でＣ・マーケイル（アメリカ）と対戦したが、3-6, 6-3, 3-0とリードしたところでマーケイルが気管支疾患を訴え途中棄権を申し入れての勝ち上がり。
この日行われた１回戦の結果は以下の通り。
Ｖ・ウィリアムズ ○-× Ｍ・キリレンコ (12), 6-3, 6-7 (5-7), 6-2
Ｅ・マカロバ（ロシア） ○-× Ｎ・ペトロワ（ロシア） (15), 7-6 (10-8), 3-1, 途中棄権
Ｙ・シュウェドワ（カザフスタン） ○-× Ｌ・サファロバ（チェコ共和国） (16), 6-3, 6-4
Ａ・パブリュチェンコワ（ロシア） (17) ○-× Ｃ・スアレス・ナバロ（スペイン）, 6-4, 6-0
Ａ・フラヴァコバ（チェコ共和国） ○-× Ｂ・マテック（アメリカ）, 6-3, 7-5
Ｓ・カラタンチェバ（ブルガリア） ○-× Ｋ・ベルテンス（オランダ）, 6-2, 6-1
Ｒ・ビンチ（イタリア） ○-× Ｍ・キーズ（アメリカ）, 6-3, 6-3
Ｓ・スティーブンス（アメリカ） ○-× Ｔ・ピロンコバ（ブルガリア）, 6-4, 6-1
Ａ・タチシュビリ（グルジア） ○-× Ｋ・ザコパロバ（チェコ共和国）, 7-6 (7-5), 7-5
Ｓ・アービッドソン（スウェーデン） ○-× Ｔ・パスゼック（オーストリア）, 6-1, 2-1, 途中棄権
Ｓ・シルステア（ルーマニア） ○-× Ｙ・ウィックマイヤー（ベルギー）, 6-7 (6-8), 6-2, 6-3
Ｄ・ハンチュコバ（スロバキア） ○-× 鄭潔（中国）, 2-6, 7-6 (7-1), 6-3
Ｃ・シーパース ○-× Ｃ・マーケイル, 3-6, 6-3, 3-0, 途中棄権
この日行われた２回戦の結果は以下の通り。
Ｓ・ウィリアムズ（アメリカ） (2) ○-× Ｅ・ダニリドー（ギリシア）, 6-3, 6-4
Ｓ・ストザー（オーストラリア） (3) ○-× Ａ・メディーナ=ガリゲス（スペイン）, 6-3, 6-7 (6-8), 6-4
Ａ・ケルバー（ドイツ） (5) ○-× Ｔ・バボス（ハンガリー）, 3-6, 6-1, 6-2
Ｊ・ラーソン（スウェーデン） ○-× Ｍ・バルトリ（フランス） (8), 6-4, 6-2
今大会の優勝賞金は３８万５０００ドル。
（2012年8月15日12時13分）
