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テニスのグランドスラム、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は27日に開幕し、女子シングルス1回戦が行われ、センターコートであるアーサーアッシュ・スタジアムのオープニング・マッチに登場した前年度チャンピオンで第7シードのS・ストザー(オーストラリア)はP・マーティク(クロアチア)を6-1, 6-1と寄せ付けず、大会2連覇へ好スタートを切った。
この試合で実に10本のサービスエースを記録するなど、ファーストサーブでは86パーセント、セカンドサーブでも90パーセントとポイントを獲得する安定したサービスゲームを展開したストザーは、1度もマーティクにブレークポイントを握らせなかった。
世界ランク64位のマーティクは怪我のためにウィンブルドン以降大会に出場しておらず、出だしから19ポイント連続でストザーに許してしまい、ゲームカウント0−4、ストザーのサービスゲームで40−0まで行ってしまった。次のポイントでストザーがダブルフォルトを犯して初めてポイントを取ったマーティクは、第6ゲームでやっと自身のサービスゲームをキープし、1ゲームを奪うのが精一杯だった。
ファーストサーブで49パーセント、セカンドサーブでも20パーセントしかポイントを獲得する事が出来なかったマーティクは、第1セットは2度、第2セットでも3度のブレークをストザーに許す。第2セットでも1ゲームしか奪えず、同ランク7位のストザーと力の差を見せ付けられる結果となった。ストザーはわずか51分で初戦突破を決めた。
第1セットで相手に1ポイントも与えずセットを奪う“ゴールデン・セット”まであと5ポイントだったと聞かされたストザーは「ちょっと頭によぎると“それってクールじゃない”って思うでしょ。ほとんどミスをしていないのは分かっていたし、試合も随分早い展開で進んでいて、明らかに自分のペースだって感じていた。そしたらダブルフォルトを犯してしまったの。」と、その時の気持ちを語っていた。
地元で開催された全豪オープンでは期待されながらも初戦敗退を喫し、地元メディアやファンを落胆させたストザーだったが、前年度チャンピオンとして臨むこの大会では、再び現地ニューヨークの地元メディアの注目を集めている。
「地元ではここよりもちょっと多く注目されている。テレビや新聞で探さなくても自分のニュースを見る事がある。それは仕方のない事。自分より話題になる選手達がここにはたくさんいるから。プレッシャーを潜り抜ければ抜けるほど、それへの対応も上手く出来るようになるし、慣れても来る。そうなるとあまりプレッシャーからの影響もなくなるわ。」とストザーは、ディフェンディング・チャンピオンながらリラックスして大会へ臨めている気持ちを語っていた。
ストザーは2回戦でS・ボーゲル(スイス)を7-5, 6-4で下したE・ガロビッツ(ルーマニア)と対戦する。
この日行なわれた1回戦の試合結果は以下の通り。
V・アザレンカ(ベラルーシ) (1) ○-× A・パノワ(ロシア), 6-0, 6-1
M・シャラポワ(ロシア) (3) ○-× M・シンク(ハンガリー), 6-2, 6-2
P・クヴィトバ(チェコ共和国) (5) ○-× P・エルコグ(スロベニア), 7-6 (8-6), 6-1
S・ストザー (7) ○-× P・マーティク, 6-1, 6-1
N・リー(中国) (9) ○-× H・ワトソン(英国), 6-2, 6-3
M・バルトリ(フランス) (11) ○-× J・ハンプトン(アメリカ), 6-3, 7-6 (7-5)
L・サファロバ(チェコ共和国) (15) ○-× M・ウダン(アメリカ), 6-4, 6-0
S・シルステア(ルーマニア) ○-× S・リシキ(ドイツ) (16), 4-6, 6-2, 6-2
A・パブリュチェンコワ(ロシア) (17) ○-× D・ハンチュコバ(スロバキア), 6-4, 7-6 (7-1)
Kristyna Pliskova ○-× J・ジョルジュ(ドイツ) (18), 7-6 (7-4), 6-1
N・ペトロワ(ロシア) (19) ○-× J・ガイドソバ(オーストラリア), 6-3, 7-6 (7-3)
K・クレイステルス(ベルギー) (23) ○-× Victoria Duval, 6-3, 6-1
Y・ウィックマイヤー(ベルギー) (25) ○-× Julia Glushko, 7-5, 6-2
L・フラデカ(チェコ共和国) ○-× A・メディーナ=ガリゲス(スペイン) (27), 6-3, 6-3
鄭潔(中国) (28) ○-× V・ラッツァーノ(フランス), 4-6, 6-2, 0-0, 途中棄権
V・レプシェンコ(アメリカ) (31) ○-× M・ヨハンソン(フランス), 6-3, 3-6, 7-5
C・デラクア(オーストラリア) ○-× L・ツレンコ(ウクライナ), 6-2, 6-3
E・ガロビッツ ○-× S・ボーゲル, 7-5, 6-4
L・ロブソン(英国) ○-× S・クロフォード, 6-3, 7-6 (8-6)
An・ロディオノワ(オーストラリア) ○-× Julia Cohen, 6-3, 6-0
K・フリッペンス(ベルギー) ○-× B・ザーロバ・ストリツォバ(チェコ共和国), 6-3, 3-6, 6-3
M・リバリコワ(スロバキア) ○-× 謝淑薇(台湾), 6-3, 2-6, 6-3
M・ミネッラ(ルクセンブルグ) ○-× O・ロゴウスカ(オーストラリア), 6-2, 3-6, 6-3
Mallory Burdette ○-× T・バシンスキー(スイス), 6-4, 6-3
A・コルネ(フランス) ○-× Nicole Gibbs, 7-5, 6-3
K・ラドノビ(フランス) ○-× M・イラコビッチ(ニュージーランド), 7-5, 6-4
A・タチシュビリ(グルジア) ○-× S・フォレッツ(フランス), 6-2, 6-0
S・ハレプ(ルーマニア) ○-× I・ベネソバ(チェコ共和国), 7-5, 7-6 (7-5)
A・ウズニアッキ(カナダ) ○-× A・カダントゥ(ルーマニア), 6-0, 6-3
R・オプランディ(イタリア) ○-× A・ペトコビッチ(ドイツ), 6-2, 7-5
L・ドミンゲス=リノ(スペイン) ○-× S・カラタンチェバ(ブルガリア), 6-4, 6-1
P・パルメンティエ(フランス) ○-× M・クライチェック(オランダ), 6-2, 6-4
(翻訳/弓削忠則)
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