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男子テニスツアーのマレーシア・オープン(マレーシア/クアラルンプール、賞金総額85万ドル、インドアハード)は24日から開幕し、シングルス1回戦4試合が行われ、第8シードのJ・メルツァー(オーストリア)がV・ポスピシル(カナダ)と対戦中、右太腿を負傷。4-6, 0-2とリードされたところで途中棄権を申し入れ早くも大会から姿を消した。
9月14日に女子選手のI・ベネソバ(チェコ共和国)と祖国オーストリアで挙式を挙げたメルツァーは、結婚式後初めての試合に臨んだが、不運な敗戦となってしまった。
世界ランク37位のメルツァーは同ランク122位のポスピシルに、第1セットは1度ブレークを奪ったものの、2度のブレークを奪われこのセットを失ってしまった。第2セットも出だしでブレークを許したメルツァーは、ゲームカウント0−2とリードしたところで試合続行が不可能と判断し、途中棄権を申し入れた。
試合後メルツァーは、「一歩踏み出すだけでも痛みを感じた」と語るほど、激しい痛みがあった事を明かしていた。
わずか54分で思わぬ形で勝利が転がり込んだポスピシルは、5本のサービスエースを記録するなど、武器であるビッグサーブが効果を発揮していた。先月、祖国カナダはトロントで行われたマスターズ1000大会で初戦突破を果たして以来、今季2度目のATPツアーの本戦での勝利となった。
ポスピシルは2回戦で、予選を勝ち上がったM・ヤニ(アメリカ)と対戦する。ヤニはこの日、B・ベイカー(アメリカ)との同胞対決を6-3, 7-6 (7-4)のストレートで制しての勝ち上がり。
同ランク238位のヤニは、第1セットでは1度も同ランク60位のベイカーにブレークを許さず1度ブレークに成功し、そのセットを先取した。第2セット、先にブレークしたのはベイカーだったが、すかさずブレークバックを許すなど、お互い2度のブレークを奪い合いタイブレークへ。
そのタイブレークを7−4でものにしたヤニが、各上のベイカーを下す金星を飾った。ヤニはこれが自身4回目で、今季最初のATPツアー本戦での勝利となった。
その他の試合では、I・セイスリン(オランダ)が主催者推薦のA・E・デーン=ヘシャームを6-2, 6-1で、主催者推薦のJ・ワン(台湾)が予選を勝ち上がったR・ゲーディンを6-3, 6-3で退け2回戦進出を決めた。
25歳で同ランク97位のセイスリンは、18歳で同ランク1557位のデーン=ヘシャームに第1セットで唯一のブレークを許したものの、各セットで3度のブレークを奪うと、わずか50分の快勝で退け、格の違いを見せ付けた。セイスリンはこれが今季、5回目となるATPツアー本戦での勝利だった。
同ランク151位のワンは、第1セットで1度ブレークを同ランク277位のゲーディンに許したが、第1セットで2度、第2セットでも2度のブレークに成功するなど、試合を通して9本のサービスエースを叩き出す好調さで、1時間27分で勝利を物にし、全米オープンの1回戦に続いて今季2度目となるATPルアーレベルでの勝利を飾った。
2回戦でセイスリンは第5シードのF・ロペス(スペイン)とL・ラコ(スロバキア)の勝者と、ワンは第2シードのJ・モナコ(アルゼンチン)と対戦する。
今大会は上位シード4選手は1回戦が免除されているため、2回戦からの登場。第1シードがD・フェレール(スペイン)、第2シードにモナコ、第3シードに錦織圭(日本)、第4シードにA・ドルゴポロフ(ウクライナ)と続く。
この日の試合結果は以下の通り。
V・ポスピシル ○-× J・メルツァー (8), 6-4, 2-0, 途中棄権
J・ワン ○-× R・ゲーディン, 6-3, 6-3
M・ヤニ ○-× B・ベイカー, 6-3, 7-6 (7-4)
I・セイスリン ○-× A・E・デーン=ヘシャーム, 6-2, 6-1
また今大会の予選には日本から予選第6シードで松井俊英(日本)が出場したが、予選最終ラウンドで敗退し本戦入りとは行かなかった。
今大会の優勝賞金は15万3400ドル。
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