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マレー、試合後「かなりの接戦だった」◇ATPワールド・ツアー・ファイナル

男子テニスツアーの最終戦であるATPワールド・ツアー・ファイナル(イギリス/ロンドン、賞金総額550万ドル、インドアハード)は5日月曜日に開幕し、予選ラウンドロビンのグループAから2試合が行われ、今大会の開幕戦に登場した第3シードのA・マレー(英国)が第5シードのT・ベルディフ(チェコ共和国)を3-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、初戦を白星で飾った。

今大会は今季レギュラーツアーで獲得した総ポイントの上位8選手しか出場権が与えられない大会。しかし、今季獲得ポイントの4位にいるR・ナダル(スペイン)が膝の怪我を理由に欠場を表明したため、同9位のJ・ティプサレビッチ(セルビア)までの8選手が出場している。その8選手を2グループに分けラウンドロビンを行い、各グループの上位2選手の4選手が決勝トーナメントの準決勝へと進出し優勝を争う。

この日の試合でマレーは、第1ゲームで2度、第5ゲームでも3度のブレークチャンスを掴むも取り切れず、第6ゲームで握られたブレークポイントでベルディフにブレークを許すと、ゲームカウント2−4とリードされてしまう。

その後、ベルディフはリードを守り第1セットを先取する。

第2セットに入りギアを上げたマレーは、第4ゲームでベルディフからブレークに成功すると、このセット3度握られたブレークピンチを切り抜け、このセットを奪い返し、セットオールへと追い付いた。

勝敗を決める第3セットでマレーは、自身のサービスゲームで80パーセントと高い確率でポイントを獲得し、1度もブレークポイントさえベルディフに握らせないテニスを展開。さらにマレーは、サーブの調子を落としたベルディフから第3ゲームでブレークを奪うと、2時間16分の逆転で勝利。予選ラウンドロビンで1勝をあげた。

オープニングマッチとなったこの試合の始まりは華やかだった。「試合が始まる前の音響と会場の雰囲気は素晴らしかった。」と、その時のことを振り返るマレー。

「試合の出だしは良かったと思う。序盤のチャンスを生かす事ができなかった。お互い良いサーブを打っていたから、ファーストサーブではあまり相手にポイントを許していなかった。第2セットの序盤でブレークができて優位に試合を進められた。それでも第3セットもかなりの接戦だった。」と、試合を振り返っていた。

第2セット、ゲームカウント1−1のマレーのサービスゲームでは15−40と先にチャンスを掴んだベルディフ。その後デュースに戻されてからもアドバンテージも取り、3度のブレークチャンスがありがら奪えなかった。その直後のサービスゲームをブレークされてしまったベルディフは、そこがこの試合の鍵だったと振り返る。「本当に良い試合でお互い安定したプレーをしていた。ほんのわずかな差が今日の勝敗を分けたと思う。一番のターニングポイントは、第2セットの1−1の時で、ブレークポイントが3回あったのに取り切れなった時さ。」

勝利したマレーは「どうして選手はみんなこの大会へ出場したいと思っているかと言うと、誰でも望めば出場できる大会ではないからさ。みんな出場したいと思っているけど、8選手しか出場できない。この1年間の試合の積み重ねの結果だからね。」と、今大会への思いを語る。

加えて「ここは他の大会とは全く違う雰囲気さ。各選手に個人のロッカールームも用意されている。本当に素晴らしい大会なんだ。」と、大会がどれほど特別かを表していた。

マレーは、現地水曜日に第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

一方、予選ラウンドロビンのグループBには第2シードのR・フェデラー(スイス)、第4シードのD・フェレール(スペイン)、第6シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)、第8シードのJ・ティプサレビッチがエントリーしている。

現地火曜日にはこのグループB2試合が予定されており、フェデラーがティプサレビッチと、フェレールがデル=ポトロと対戦する。

この日行われた試合結果は以下の通り。

【シングルス】
N・ジョコビッチ (1) ○-× JW・ツォンガ(フランス) (7), 7-6 (7-4), 6-3
A・マレー (3) ○-× T・ベルディフ (5), 3-6, 6-3, 6-4

【ダブルス】
M・グラノジェルス(スペイン)/ M・ロペス(スペイン) (6) ○-× B・ブライアン(アメリカ)/ M・ブライアン(アメリカ) (1), 7-5, 5-7, 11-9
M・ミルニ(ベラルーシ)/ D・ネスター(カナダ) (2) ○-× R・リンドステッド(スウェーデン)/ H・テカウ(ルーマニア) (4), 4-6, 7-6 (7-1), 12-10

(翻訳/弓削忠則)

(2012年11月6日10時50分)

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