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セリーナが逆転の優勝、通算50勝に王手◇ファミリー・サークル・カップ

女子テニスツアーのファミリー・サークル・カップ(アメリカ/サウスカロライナ州チャールストン、ハード)は日曜日に決勝戦を行い、第1シードのS・ウィリアムズ(アメリカ)が第9シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)を3-6, 6-0, 6-2の逆転で下し、WTAツアー49勝目を手にした。

ヤンコビッチはセリーナをそれほど苦手とはしておらず、対戦前の戦績は4勝5敗だった。また今大会と同じクレーでの対戦は3年間にローマの大会で1度あり、そのときは4-6, 6-3, 7-6(7-5)で勝利をもぎとっていた。しかし今回は残念ながら逆転勝ちを許した。

今大会絶好調のヤンコビッチは、決勝戦の第1セットでも勢いを持続し、同セットを6−3の45分で先取する。

しかしそれで火がついたセリーナは、第2セットに入ると強力なストロークとすばやい動きで逆襲を開始、このセットを何と6−0で奪い返すと、ファイナルセットも6−2で奪い、そのまま優勝を決めた。

セリーナは、第1セットの凡ミスとウィナーの数は12本ずつと同数であったが、第2、3セットでは凡ミスの数が13だったのに対してウィナーは27本をマーク、猛攻ぶりが浮き彫りとなった。一方、ヤンコビッチは合計で21本のエースを繰り出したものの、凡ミスはそれを超える23本を記録した。

試合後、第2セットの巻き返しについて聞かれたセリーナは「第1セットよりも安定したプレーを心がけたの。第1セットは僅差だった。3−0でリードしているかのように感じていたわ。彼女(ヤンコビッチ)は本当にいいテニスをしていた。」と振り返った。「大切なポイントで勝負をかけてきていた。一方で私はチャンスをミスで台無しにしてしまい、そこをつけ込まれてしまった。第1セットの彼女は輝いていたわ。」

「でも第2セット以降はリラックスでき、『セリーナ、リラックスして気持ちを静めて。勝てれば最高、負けてもトライしたわ。相手は絶好調。トライしてベストを尽くすのよ。』と自分に言い聞かせたの。」とセリーナは続けた。

他方の敗れたヤンコビッチは「第1セットは本当にいいプレーができていた。サーブをしっかりキープし、ブレークのチャンスをうかがっていた。だけど第2セットでは、第1ゲームで40−15だったし、他にも40−15や40−0のゲームがあったけれど集中力が足りずに落としてしまった。もちろんセリーナは調子を上げていて気分よくプレーしており、結果、主導権を握られてしまった。これはアンラッキーだったわ。」と話した。

「第3セットではチャンスが何度かあったけれど疲れてしまっていた。今大会では6試合目の試合で、セリーナは簡単に倒せる相手ではない。たくさん走ってできる限りハードヒットし、最大限の力を出さないと勝てない。セリーナは最強ね。世界1位なのも当然。最終的には彼女の方が上だった。」

決勝戦の勝利により、セリーナは最近の75試合で71勝目を決めた。また今大会では3度目の優勝で、過去には2008年と2012年にタイトルを獲得している。

ツアー49勝目を飾ったセリーナは、50勝目という区切りの記録に王手をかけた。女子選手で50勝を記録しているのはこれまで9選手しかいない。9選手とはM・ナブラチロワ(アメリカ)(167勝)、C・エバート(アメリカ)(154勝)、S・グラフ(ドイツ)(107勝)、M・コート(オーストラリア)(92勝)、E・グーラゴン=コーリー(オーストラリア)(68勝)、B・ジーン・キング(アメリカ)(67勝)、L・ダベンポート(アメリカ)(55勝)、V・ウェイド(英国)(55勝)、そしてM・セレス(アメリカ)(53勝)。

元世界女王のヤンコビッチは長らく低迷しており、今年2月中旬ころまでの1年間は勝利よりも敗退の方が多かった。しかしそこから調子を上げ、それ以降は優勝を飾るようになり、14勝3敗の戦績を残している。

ヤンコビッチは「今大会では信じられないような1週間を過ごすことができた。毎年、この大会には戻ってきていて、コート上では常に楽しい気持ちでいられる。」と述べた。

またヤンコビッチは「セリーナ、おめでとう!あなたは偉大なチャンピオンだし、今日はすばらしいテニスをしていた。次回はもうちょっと調子が悪いことを願うわ。」と話し、会場の笑いを誘っていた。

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