男子テニスツアーの最終戦であるATPワールド・ツアーファイナル(イギリス/ロンドン、ハード)で、2年連続の決勝トーナメント進出とはならなかった第8シードの
錦織圭は、2016年につながるプレーを披露した。
>>ツアーファイナル組合せ表<<今年はグループ・スタン スミスの錦織は、初日に第1シードで世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)と対戦。キレのあるショットを決めるも、鉄壁のディフェンスを崩すことが出来ず1-6, 1-6の完敗を喫して黒星スタートとなった。
2戦目は過去の対戦成績でも相性の良い第6シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)。錦織は第1セットを先取し、第2セットもゲームカウント2−0とリードする。しかし、ベルディヒの強打が決まり始め反撃され、ファイナルセットへ突入。ここでギアを上げた錦織が7-5, 3-6, 6-3のフルセットで勝利して1勝目をあげ、準決勝進出へ望みをつなげた。
この結果、錦織が4強入りするには、第3シードの
R・フェデラー(スイス)に勝利、さらにベルディヒがジョコビッチを破ることが条件となった。
迎えたフェデラー戦、錦織は第1セットを落とし、第2セットもゲームカウント1−4と崖っぷちに立たされる。だが、ここから5ゲームを連取に成功してセットカウント1−1、勝敗の行方はファイナルセットへ。
ファイナルセットでは第3ゲームで0-40と3本のブレークチャンスを握るも活かすことが出来なかった。その後は鮮やかなバックハンドのパッシングショットを決めるなどで観客を沸かせた錦織だったが、フェデラーに第9・10ゲームを連取され、予選ラウンドロビン敗退が決まった。
昨年に続き2年連続の準決勝進出とはならなかったが、今季最後の大会でフェデラーに善戦し、錦織にとってポジティブに受け入れられる形で今シーズンに幕を下ろした。
全米オープン初戦敗退後は思うような結果を残せず、苦しい時期が続いた。パリ・マスターズは3回戦で途中棄権、その後に発表された世界ランキングでは昨年9月以来の8位へ後退。
今一つ吹っ切れない状況から、今季最後の大会であるツアーファイナルではフェデラーに最後の最後まで粘り善戦し、2016年シーズンにつなげた。
今年はジョコビッチが決勝でフェデラーを6-3, 6-4のストレートで下し、史上初となる4連覇達成の快挙、さらに大会5度目の優勝を飾った。
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