男子テニスの最終戦であるNitto ATPファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)は大会最終日の19日、シングルス決勝が行われ、第6シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)が第7シードの
D・ゴファン(ベルギー)を7-5, 4-6, 6-3のフルセットで下し、大会初優勝を飾った。ATPファイナルズで、初出場からタイトルを獲得したのは、1998年の
A・コレッジャ(スペイン)以来19年ぶりの快挙。
>>ATP最終戦 組み合わせ表<<共に初優勝がかかった決勝戦、序盤はゴファンに先手をとられたディミトロフだったが、ラリー戦でポイントを重ねて第12ゲームでこの日3度目のブレークに成功し、第1セットを先取する。
第2セットはサービスゲームで苦戦し、1度もブレークすることが出来ずにセットカウント1−1となったが、ファイナルセットでは第6ゲームで先にブレークに成功。第8ゲームでは3本のチャンピオンシップポイントを阻まれたが、第9ゲームでサービスをキープして念願の初タイトルを手にした。
今大会は、予選ラウンドロビンで第4シードの
D・ティーム(オーストリア)、ゴファン、棄権した第1シードの
R・ナダル(スペイン)に代わって繰り上がり出場の
P・カレノ=ブスタ(スペイン)に勝利し、グループ・ピート サンプラスを1位通過で4強入り。準決勝では、第8シードの
J・ソック(アメリカ)を逆転で下して決勝に勝ち上がっていた。
26歳のディミトロフは今季、開幕戦のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)決勝で
錦織圭を破って初優勝。全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)ではベスト4に進出し、W&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)でマスターズ初のタイトルを獲得するなどキャリア最高のシーズンを送った。
2009年の
N・ダビデンコ(ロシア)以来8年ぶりにBIG4以外のタイトル獲得を成し遂げたディミトロフは、大会後に発表される世界ランキングで自己最高の3位へ浮上することが確定している。
一方、準決勝で第2シードの
R・フェデラー(スイス)を下して勝ち上がったゴファンだったが、惜しくも初優勝とはならなかった。今シーズンはシンセン・オープン(中国/シンセン、ハード、ATP250)と楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード、ATP500)の2大会でタイトルを獲得した。大会後に発表される世界ランキングでは、自己最高の7位へ浮上することが決まっている。
今大会のシングルスはグループ・ピート サンプラスとグループ・ボリス ベッカーに分かれ、各グループの4選手が総当り戦を行う。各グループの上位2名が決勝トーナメントへ進出し、1位通過者はもう一方のグループの2位通過者と準決勝で対戦する。
獲得ポイントは予選ラウンドロビンで1勝する毎に200ポイント、決勝進出で400ポイント、優勝すると500ポイント、最大で1,500ポイントを獲得する。
【グループ・ピート サンプラス】(1)R・ナダル 0勝1敗
(4)D・ティーム 1勝2敗
(6)G・ディミトロフ 3勝0敗
(7)D・ゴファン 2勝1敗
(補)P・カレノ=ブスタ 0勝1敗
【グループ・ボリス ベッカー】(2)R・フェデラー 3勝0敗
(3)
A・ズベレフ(ドイツ) 1勝2敗
(5)
M・チリッチ(クロアチア) 0勝3敗
(8)J・ソック 2勝1敗
■関連ニュース■
・ディミトロフ 公の場でキス・ゴファン ディミトロフに脱帽・フェデラー 東京五輪出場は?