女子プロテニス協会のWTAは1日に公式サイトで2017年の番狂わせトップ5を発表し、
J・オスタペンコ(ラトビア)が
S・ハレプ(ルーマニア)を下して四大大会初優勝を飾った全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)決勝が1位となった。
ノーシードから勝ち上がってきたオスタペンコはグランドスラム決勝の大舞台で優勝候補のハレプに4-6, 6-4, 6-3の逆転勝ち。大番狂わせを演じてキャリア初優勝を果たした。
オスタペンコは大会を通して245本のウィナーを記録し、
S・ストーサー(オーストラリア)、
C・ウォズニアッキ(デンマーク)、
T・バシンスキー(スイス)らを次々と倒し、決勝へ勝ち進んだ。
それまでトップ30にも入ったことがなかったオスタペンコはクレーシーズン前に、かつてクレー巧者と呼ばれた
A・メディーナ=ガリゲス(スペイン)をコーチに招いていた。
ハレプは得意のクレーシーズンで好調を維持していた。ポルシェ・テニス・グランプリ(ドイツ/シュトゥットガルド、レッドクレー、WTAプレミア)でベスト4、ムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、プレミア マンダトリー)で優勝、BNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、WTAプレミア)で準優勝を飾っていた。
全仏オープン準決勝で
Ka・プリスコバ(チェコ)をフルセットの接戦で下したハレプは、決勝で第1セッを先取しタイトル獲得へ王手をかけた。第2セットもゲームカウント3−0とリードし、第4ゲームでは3度のブレークポイントを握って4−0とリードするチャンスを掴んでいた。
しかし、そのゲームをオスタペンコが苦しみながらもサービスキープすると流れが変わり始め、その後の7ゲーム中6ゲームを奪う猛攻を見せてセットカウント1−1に追いつく。
そして、ファイナルセットで迎えたマッチポイントでオスタペンコは、この試合54本目のウィナーとなる鮮やかなリターンエースを決めて勝利をおさめた。
この対決は約4カ月後に再び実現。両者はチャイナ・オープン(中国/北京、ハード、WTAプレミア)準決勝で顔を合わせた。試合はハレプが6-2, 6-4のストレートでオスタペンコを下してリベンジを果たすと同時に、念願の世界ランク1位へ上り詰めた。
以降、ハレプは女王の座を守りシーズンを終えた。
一方のオスタペンコも、全仏オープン後は安定したプレーを見せていた。
ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)でベスト8、韓国オープン(韓国/ソウル、ハード、WTAインターナショナル)で今季2度目の優勝、武漢オープン(中国/武漢、ハード、WTAプレミア)とチャイナ・オープン(中国/北京、ハード、WTAプレミア)で4強入り、ツアー最終戦のBNPパリバWTAファイナルズ・シンガポール(シンガポール、 室内ハード)への初出場も果たした。
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